かけっこでタイムよりも大事なもの 陸上元五輪選手が東北の子たちに伝えたかったこと
価値があるのは“タイム”よりも“自信”、伊藤氏の望みは「頑張れる人間になって欲しい」
閉会式の後には、全員での記念撮影。そして最後のセレモニーとして、指導を受けてきた7人は1年を振り返って、伊藤氏にこれまでの成果を一人ずつ報告した。「スタートダッシュがうまくなった」「タイムを縮めることができた」「最後まで全力で走ることができるようになりました」「伊藤先生に教えてもらったことをこれからも生かしていきたい」と生徒たちは充実感いっぱいの表情を浮かべていた。
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そして新たなスタートも決まった。2018年度の遠隔指導を受ける生徒たちは期待に胸を膨らませ、「将来の目標」「1年後の目標」などを。中には2年連続での指導を希望した生徒もいた。
“伊藤塾”を卒業していく子、そして新たな指導に心を躍らせる子――、そんな宮古の少年少女へ向けて、伊藤氏はエールを送った。
「自分の中で試行錯誤を繰り返して、改善していく。こうすれば良くなっていくんだということを感じてほしい。そして陸上以外でも頑張れる“人間”になって欲しいですね」。一流アスリートからの指導というかけがえのない体験を経て、陸上選手として、人間として、一回り大きくなったに違いない。
(THE ANSWER編集部)