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遠藤保仁はなぜ動じないのか W杯最終予選の重圧すら楽しむ「平常心」の保ち方

プロ24年目、日本代表歴代最多となる国際Aマッチ152試合出場を誇るMF遠藤保仁は、これまで数々の緊迫した状況でピッチに立ち、時に悔しさを味わいながらも数々の栄冠を手にしてきた。41歳の名手は、これまでどんな思いで重要な一戦に臨んできたのか。日本代表の一員として臨んだワールドカップ(W杯)アジア最終予選での経験について語った。

遠藤保仁は日本代表としてどのように試合に臨んできたのか(写真は2012年)【写真:Getty Images】
遠藤保仁は日本代表としてどのように試合に臨んできたのか(写真は2012年)【写真:Getty Images】

数々の大一番を経験、41歳の名手は結果に「一喜一憂しない」

 プロ24年目、日本代表歴代最多となる国際Aマッチ152試合出場を誇るMF遠藤保仁は、これまで数々の緊迫した状況でピッチに立ち、時に悔しさを味わいながらも数々の栄冠を手にしてきた。41歳の名手は、これまでどんな思いで重要な一戦に臨んできたのか。日本代表の一員として臨んだワールドカップ(W杯)アジア最終予選での経験について語った。(取材・文=佐藤 俊)

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 今シーズン、ジュビロ磐田は、連敗が1度しかない。

 J2リーグ開幕戦のFC琉球戦(0-1)と第2節のFC町田ゼルビア戦(1-3)だけだ。スタート直後の連敗は、これからという時だけにダメージは少なくないが、なんとか盛り返して首位を走りJ1昇格を決めた。遠藤保仁は、かつてガンバ大阪でJ2降格も経験し、勝てない状態でピッチに立ってプレーする苦しさを味わってきた。普段は何事にも動じない遠藤だが、チームが勝てない、内容が良くない時、どんな気持ちでプレーしていたのだろうか。

「僕は、基本的に1試合1試合で考えているので、良い結果も悪い結果もその時に受け入れてやっています。今、J2で戦っていますけど、ここでは勝って当たり前と言われているので、チームとして良いプレーができなかったり、勝たないといけない試合を落としたりすると、多少、気分が落ちることもあります。そういう時はあまり一喜一憂せず、良い時のイメージだけを持ってプレーすればいいと思っています」

 クラブで連敗や内容が悪いと、選手のメンタルはどうしてもネガティブな方に転びがちだ。そこから這い上がっていくには、かなりのエネルギーを要するが、日本代表ではどうなのだろうか。

「練習試合は、内容重視もあるけど、公式戦の試合への気持ちはクラブと同じ。ただ、受けるプレッシャーがクラブと代表では違う。最終予選は勝って当たり前なので、サポーターの目も厳しいし、普通に勝てよというムードがスタンドから出ているので、プレッシャーは代表の方が圧倒的に大きい。ただ最終予選は厳しいけど、W杯本番は頑張ってくれと、少し優しい感じになりますね」

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佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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