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17日間取材した米記者が思う東京五輪のレガシー「感染動向をIOCが責任持ち見守るべき」

もし、観客が埋め尽くす会場だったら…「本当の五輪味わってもらいたかった」

 素晴らしい大会を取材することができたと充実した気持ちがある一方、コロナ禍の影響を受けず、それ以前に予定されていた通りの形で東京オリンピックが開催されていたら、どれほど目を見張る大会になっていたのかを考えると、寂しさも沸いてきます。

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 特に、日本国民の皆さんは楽しみにしていた競技観戦を我慢し、テレビを通じての応援のみになってしまいました。また、日本代表選手たちも開催国として味わえるはずだった大歓声を経験することができませんでした。

 私は7日、野球決勝の日本―米国戦の取材のため、横浜スタジアムへ行きました。拮抗した試合展開の末に日本が金メダルを獲得した瞬間、「この球場を埋め尽くす日本のファンがいたら、どんな光景が見られたんだろう」と思わずにはいられませんでした。試合後、球場近くには小雨が降る中でもファンが集まり、国旗を振って喜ぶ姿が目に留まりました。日本の皆さんに本当のオリンピックを味わってもらいたかった、それが私の想いです。

 2024年のパリ大会までにはコロナ禍が収まっていることを願ってやみませんが、どうなるかは誰にも分かりません。その中で東京オリンピックは柔軟性と工夫をもって開催国として一つの形を示してくれましたし、日本の努力を参加した選手・関係者・メディアはみんなが感謝し、称えています。

 大会開催による日本のコロナ感染拡大の影響が見えない現時点では、何がレガシーとして残るのか、断言することはできません。ただ、改めて様々な観点からオリンピックの在り方について考えるきっかけを与えた意義ある大会だったと思います。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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