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“バスケの神様”にも匹敵 ギリシャの天才児が「NO1プレーヤー候補」である理由

NBA史に残る才能…NO1への鍵はチームを勝利に導くこと

 2016年12月に行われたブリックリン・ネッツ戦の際、バックスのジェイソン・キッドヘッドコーチがアデトクンボをそう評したことがあった。“バスケットボールの神様”と称されるジョーダンや、“キング”ことレブロンらとの比較は、当時はまだ大げさな身びいきにしか思えなかったが、今ではもうそこまで荒唐無稽なコメントには感じられない。

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 身長211センチ、ウイングスパンは221センチという恵まれた体躯を持ち、とてつもない高さのダンク、ブロックで見る者の度肝を抜いてしまう。ゲーム中に決まってハイライトになるようなシーンを演出し、米スポーツ専門放送局「ESPN」のスポーツ情報番組「スポーツセンター」で選出されるその日のトップ10プレーの常連になった。それほどのバネとポイントガードをこなすほどのスキルを兼備する大器は、紛れもなくNBA史に残るタレントだ。

 もちろんこれから先に試練は経験するのだろう。センセーショナルではあっても、まだ細かいゲームメイクに粗さは残っている。“近未来のNO1プレーヤー候補”とは呼ばれているが、プレーオフでチームを勝利に導けることを証明する必要がある。昨季に続いて今季もポストシーズンで勝てなかったとすれば、風当たりが強くなるかもしれない。

 ただ、1月6日のワシントン・ウィザーズ戦では、アデトクンボは34得点、12リバウンド、7アシスト、2スティール、1ブロックのオールラウンドゲームでチームの勝利に貢献した。その試合後のこんなコメントを聞いた後、この天才児の明るい未来を想像せずにはいられなかった。

「キッドHCに『今日は多くの時間をプレーしなければいけない』と言われた。僕は『構わないよ。僕はバスケットボールをプレーするのが大好きだからね』という感じだった。みんな疲れているけど、それでも戦わなきゃいけない。自分の仕事をやらなきゃいけない。今日、僕はそれをやっただけなんだ」

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杉浦 大介

1975年、東京都生まれ。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、ボクシング、MLB、NBAなどを題材に執筆活動を行う。主な著書に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)、「イチローがいた幸せ」(悟空出版)。

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