松山英樹、パターに刻んだ3mmの打球痕 長すぎる練習は海外コース係員を苦笑いさせた
17年絶頂期にも関わらず改善を決断、ウッズのような「異次元の領域」を目指した
16-17年シーズンは米ツアー年間3勝。世界ランクは日本男子最高の2位にも入り、海外勢のトップ選手から「メジャーでいつ勝ってもおかしくない」と実力を認められていた。それでも届かなかったメジャー制覇。「マスターズの重圧で思うように打つには、今までのスイングじゃダメだと思う」。日本人歴代最高と言われても、それをさらに突き抜ける実力が必要だと痛感していた。
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目指したのは次元の違う領域。調子が悪くても、ミスが起きてもメジャーで優勝争いをする。幼い頃に憧れたタイガー・ウッズがそうだった。マスターズ5勝を含むメジャー15勝のスーパースター。17年秋、松山は絶頂期にいたにも関わらず、ドライバーからパットまで全ての改善を決断した。
パットの苦戦もあり、翌シーズン以降優勝から遠ざかった。だが、目標はぶれない。世界ランクは一時30位台にも落ちたが、29歳が強さを増して戻ってきた。マスターズ制覇の重圧を背負った運命のバックナイン。池に入れた。2メートル弱のウィニングパットも外した。でも、勝った。世界一にたどり着いたことが、努力の深さを証明している。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)