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25歳商社マンの夢はプロクリケット選手 佐野市から目指す“年俸30億円の世界”とは

イベントでバッティングの説明をする和田(右)。海外でプロ選手となることが大きな目標だ【写真:佐野クリケットチャレンジ!! 提供】
イベントでバッティングの説明をする和田(右)。海外でプロ選手となることが大きな目標だ【写真:佐野クリケットチャレンジ!! 提供】

海外では年俸30億円の選手も…W杯予選が名を売るチャンス

 和田は、海外でプロ選手になるという大望を抱いている。クリケットの競技人口はサッカーに次いで世界2位とも言われ、年俸30億円を稼ぐトップ選手もいる。大国インドでは、貧しい子供たちが家族を豊かにするため、死に物狂いでクリケットに打ち込み“インディアンドリーム”を目指すケースもある。それだけ夢のある競技なのだ。

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 周囲からも「後悔するならチャレンジした方がいい」と背中を押されている。海外に名を売るチャンスが、今年10月にある。佐野市で開催される、8か国対抗のW杯東アジア太平洋予選だ。ここを勝ち抜き、続く2次予選も突破してようやくW杯の扉が開かれる。道のりはかなり厳しいが「僕らの時代で『日本のクリケットは変わった』と思ってもらえるようにしたい」と意気込む。

 将来、海外でプロ選手になることで「クリケットや、他のマイナースポーツを始めようかという子供たちに、少しでもきっかけを作ってあげられるような事ができればと思う」と和田。前例のない挑戦に注目したい。

【クリケットのここが楽しい!】

 日本ではまだまだ競技人口の少ないクリケット。その魅力を、和田に教えてもらった。

「今のスポーツって、野球にしても始めると日本人しかいないというのが当たり前だと思うんです。クリケットはいろんな国籍、いろんな国の人たちがいる中でプレーできる。文化や言語の面で、ある意味勉強になったりします。監督があまり入ってこないし、指示しないので、選手がいろいろと考えてやっていかないといけないスポーツ。チーム力が生きるスポーツなのかなと思います」

 高校、大学時代の活動では、大阪に住む外国人チームなどとも試合を行っており、海外の選手との関りは多かったという。

「コミュニケーションの面では、クリケットを通じてかなり成長したんじゃないかと思っています。大学の時はずっと主将をしていましたが、全員違う性格、違う良さがあるので、知るためにコミュニケーションを取らないと分からないところがある。僕から発信していくというところでは成長したのではないかと感じています」

■和田颯太(わだ・そうた)

 大阪府出身の25歳。上宮学園上宮中2年時からクリケットを始める。僅か1年でJOC主催のU-19大会でベストイレブンに選出。四天王寺大1年時から日本代表候補に。2017年ジャパンカップ決勝大会でベストバッツマン受賞。18年に株式会社ティーレックス入社。20年11月に栃木・佐野市に移住し、テレワーク勤務しながらも海外プロ選手を目指している。181センチ、91キロ。ライトハンドバッツマン。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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