海外メディアも絶賛 アジア王者・浦和レッズの「圧巻コレオ」実現の舞台裏とは
初登場の1995年から知恵を絞り、他クラブでは真似できない“お家芸”が完成
コレオグラフィーが初めて登場したのは、Jリーグが開幕して3年目、1995年3月22日に大宮サッカー場(現NACK5スタジアム)で行われたジェフ市原(現ジェフユナイテッド千葉)とのホーム開幕戦だ。
“デカ旗”と呼ばれ、横幅が52メートルにも及ぶ巨大フラッグが、選手入場時に浦和サポーターで埋め尽くされたゴール裏に現れた。白地で中央の赤いハートの中には12の文字が縫い込まれている。のちに赤と黒が完成しクラブカラーが出揃うと、サポーターは知恵を絞っていろんな演出を編み出してきた。
大勢の人々が何時間もかけて準備し、スタジアムに集まった全員の協力で初めて完成する。無償の奉仕はチームへの愛情の発露に違いない。ビジュアルサポートは、スタジアムに集う人たちとの信頼関係で成り立ち、他クラブのサポーターでは真似のできない“お家芸”なのだ。
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河野 正●文 text by Tadashi Kawano