50m走で1.2秒短縮も 元五輪ランナーが小学生と挑戦する「480キロの遠隔指導」
iPadなども駆使して指導を行っている【写真:村上正広】
「速く走るために大切なことは何?」…伊藤氏の答えとは
この日は体育館で、近隣の小学校から参加した児童も含め、約40人のかけっこ指導からスタート。「速く走るために大切なことは何?」と問いかけると「ジャンプ」「腕振り」などと声が上がったが、伊藤氏は「一番大事で、絶対に忘れないでほしいことは『姿勢』です」。骨盤を地面に対して平行に保ち、お尻が出たり、胸を反ったりせず、正しいフォームで走る大切さを説いた。
練習では、スキップや片足ジャンプを織り交ぜながらメニューを組み、最も重要視したのはサイドステップ。「サイドステップで膝の力が抜け、踏ん張れる姿勢が取れていれば速く走れる。常にこの感覚を忘れないように」とわかりやすい言葉で話しかけ、「姿勢」を体に染み込ませていった。
測定に入る前には、遠隔指導でアドバイスを送ってきた6人の走りを実際にチェック。伊藤氏が映像を撮りながら、個別に「走りの一歩一歩が上に行ってしまっているから、しっかりと前に進むイメージを持って」「構えがまだちょっと高いから、発射台から勢いよく飛び出せるような感覚で」などと助言し、フォームの修正を施した。
そして、校庭に場所を移し、満を持して行われた測定では、驚きの結果が待っていた。