井上尚弥、米国も待ち望む再上陸 勝負の2018年に「モンスター」に課せられた使命
HBOネルソン氏も注目「あれほどのスピードとパワーを融合させられる選手はまれ」
今後、HBOが本当に「Superfly」をシリーズ化するなら、この階級にしばらくとどまることは井上にとってもメリットが大きい。懸念されるのは、井上とその陣営がスーパーフライ級の体重を作ることの難しさを公言していること。Superflyへの参戦が次回で最後になるとすれば、売り出しの面では痛手になりかねない。
ただ、HBOのネルソン氏は、たとえ局側が力を入れるスーパーフライ級から離れたとしても、日本の「The Monster」に対する興味は変わらないという。
「バンタム級に上げた後であれ、井上のファイトを放送していきたいという意向は常に持っています。あれほどのスピードとパワーを融合させられる選手は非常にまれ。観ていても楽しい選手ですからね」
HBOがこれまで以上に軽量級マーケットに目を向けていることは明白だ。10月20日には、IBF世界バンタム級王者ライアン・バーネット(英国)がWBA同級王者ザナト・ザキヤノフ(カザフスタン)に判定勝ちして2団体統一王者になった一戦も英国から同日録画中継している。米国にゆかりのないこのカードにHBOが予算を費やした理由として、“井上の昇級後を睨んだ上での布石か”という見方があったのも事実だった。