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東京と大船渡を繋ぐ水泳教室 伊藤華英さんが伝えた「泳げなくてもいい」の真意とは

子供たちも画面上の伊藤さんに合わせて一緒に動いた【写真:編集部】
子供たちも画面上の伊藤さんに合わせて一緒に動いた【写真:編集部】

平泳ぎの選手は25mを何ストロークで泳げる? 子供たちが元気に回答

 続いて行われたのはストレッチ。伊藤さんは両腕を上に伸ばして背伸びを促した。「この体操ができないと水をキャッチできないからねー。はい、1、2、3……」。かけ声とともに子供たちは必死にまねをして体を動かした。伊藤さんはプールの壁をキックした際に行う「けのび」の大切さを説明。泳ぎをスムーズにするストレッチを教え、子供たちも屋内で一生懸命に取り組んだ。

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 オンラインであることを忘れてしまいそうな熱のこもった時間。クロールの手のかき方の指導では、子供たちも画面上の伊藤さんに合わせて動き、一緒になってフォームを覚えた。「指先が床を向きながら入水ですよ。頑張れ! そう上手! 手をもっと前!」。画面越しに生徒一人ひとりの動きを確認する夢応援マイスターから熱い声が飛んだ。

 バタフライの手のかき方も練習。1ストロークの合間にキックを2回入れるイメージを身振り手振りで伝えた。顔を上げるタイミングも細かく指導。平泳ぎでは、伊藤さんが「平泳ぎの選手が25メートルを泳ぐ時、何ストロークで行けるでしょうか」と質問。「25!」「15!」と声が上がる中、「実はゆっくり泳いだら3かきで行けます」と説明すると、子供たちは「え!?」と目を丸めた。

「どうして3かきで行けるかというと、1かき、1蹴りで15メートル近く行きます。けのびから1かき、1蹴りでぎゅーっとみんな前に伸びていく。クロールの25メートルなら、みんなも最低25かきで行けるようにしてほしいな。1メートル、1かきで行ってほしい。平泳ぎは両手で泳ぐので12回くらいかな。

 ストロークを数えることをしっかりやると、自然と速くなる。1回で進む距離を伸ばすことで、テンポを上げた時に速く泳ぐことができます。速く泳ぎたいという気持ちよりも、少ない数で25メートルを泳げるというふうに考えれば、自然と速く泳げるようになります」

 全ての泳法に通じる意識を伝えた。「わかった人はマル!」と言われると、子供たちは両手で大きく円を作った。「次に動画を見せる時は、1かきを長くやることを意識してやってもらいたいなと思います。できる人は泳ぎながら、かいた回数を数えてみてくださいね」。約30分の指導を終え、次回までの課題が明確となった。

 続けて行われたのが、この日のメインとなる「夢宣言」だ。子供たちが「将来の夢」などを決め、それぞれの目標を「夢達成ノート」に記した。「半年後の約束」では「最初のタイムより速くしたい」「クロールを何メートルでも泳げるようになりたい」「テストに合格したい」「綺麗に泳げるようになっていたい」と、それぞれが宣言。目標を設定し、半年間、努力していくことを誓った。

 笑顔で耳を傾けた伊藤さんは、一人ひとりの将来の夢など宣言に対して優しく言葉をかけた。「できたって思う自分をイメージして泳いでほしいなと思います。大事なのは楽しむこと」「私も一生懸命サポートしていきたいな」「本当にウイルスがない世界になるといいね」「やる気があれば何でもできます」。子供たちとオンライン上で“2ショット写真”も撮影。たくさんの笑顔が咲いた。

 質問コーナーでは、子供たちがオリンピアンに積極的に疑問をぶつけた。「結婚してますか?」「水泳以外で得意な運動はありますか」「好きな本や漫画はありますか」。和気あいあいとした雰囲気となり、伊藤さんは「結婚してますよ。赤ちゃんもいます」「サーフィンが好きです」「本は好きです。漫画だと『NANA』とか知ってるかな?」と笑って交流した。

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