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佐藤琢磨、2度目のインディ500制覇への展望 高勝率を誇る3番手スタートから狙う栄冠

予選と練習通して安定した走り、無観客の本番へ「最高の走りを見せたい」

 ここまで予選と練習を通して安定した走りを見せているのも好材料。15日の予選1日目は平均時速約371キロをマークして9番手で通過。16日の予選2日目は4周とも平均時速約371キロをキープ。最高速度にはわずかに及ばなかったが、安定感を保てたことは長丁場のレースに向けて自信につながる。チームメートのグラハム・レイホール(米国)も予選8位につけており、チームとして速いマシンを作り上げてきた。

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「極めて重要になる」と話していた21日の最終走行練習(カーブデー)でも、全体4位のタイムを出して好調を維持。佐藤は主催者を通して「いいカーブデーだった。いくつかのポイントを再確認できた。全ての準備は整った。(23日の)日曜が待ち遠しい」とコメント。最終調整でホンダエンジン搭載マシンの仕上がりに自信は深まったようだ。ちなみに、予選のトップ10はホンダ勢9台が占めている。

 上位勢には優勝経験のある実力者がそろっており、ハイレベルのレース展開が予想される。その中でも、08年の優勝者ディクソンを本命視する声が多い。地元紙インディアナポリス・スター(電子版)は同紙スタッフによる優勝予想を掲載。9人中、最多の4人がディクソンの勝利を予想した。佐藤については、1人が2位に挙げるにとどまった。今季6戦のうちすでに3勝しているディクソンは、予選で平均約372キロのスピードを記録。21日の最終走行練習でも2位の好タイムを出しており、隣から出る佐藤にとって難敵だ。

 例年約30万人の観客を集める伝統のレース。今年は新型コロナウイルス感染拡大を受け、無観客で開催される。「全てのドライバーにとってインディ500を制することは特別な瞬間。最高の走りを見せたい」。佐藤にとって11度目の大舞台は、大きな期待とともに幕を開ける。

(岡田 弘太郎 / Kotaro Okada)

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