【#キミとONETEAM】「新しいことへの挑戦は、夢をかなえるための準備」―7人制リオオリンピック代表・豊島翔平
7人制ラグビーのリオオリンピック躍進は「奇跡ではない勝利」
みなさんは、7人制ラグビーのことをどれくらい知っていますか? 僕が出場した4年前のリオオリンピックで、7人制ラグビーの男子は4位に入賞しました。ニュースで見てくれた方もいらっしゃると思いますし、今はSNSで選手がいろいろと楽しみながら発信してくれているので、知ってくださっている人は増えていると思います。個人のパス、ステップ、ランニングのスキルが活きる競技で、大会の雰囲気もお祭りに近いものがあるので、僕も大好きな競技です。
本当なら今年のいまごろは、東京オリンピックの種目になっている7人制ラグビーのことを知ってもらうために、幼稚園や学校で授業をさせてもらっていたはずでした。いつもはクイズ形式も交えて、ルールや特徴を教えます。「時間は何分でしょう?」「人数が違います」「フィールドは同じです」「鬼ごっこのようなものだよ」などですね。
昨年のW杯の後も授業をしましたが、子どもたちの食いつき方は全然違いましたね。リーチ選手はもちろん、松島選手やレメキ選手などの名前もポンポン出てきて、ラグビーを知っている子どもが増えているんだなと思いました。授業でラグビーボールを扱うこともありますが、やはりなかなか触ることがないのか、すごく関心を持ってもらえていました。
7人制ラグビーなどで僕が経験したことから、いまの子ども達に伝えたいことがあります。それは「夢をかなえるには、準備が必要」ということです。
僕はオリンピックの前に1度、代表からもれて悔しい思いをしました。でも、いつ呼ばれてもいいように準備をして、チャンスをもらってリオオリンピックに出られました。最初の試合の相手は金メダル候補のニュージーランド。でも、日本代表は何か月も前から準備をしていて、その準備がすべてはまって勝つことができました。奇跡ではない勝利だったと思っています。
ケガに悩まされたときもそうですが、僕はラグビーから目標に向かって準備する大切さを学びました。「何でも準備をしっかりしていけば、いい結果が生まれる」ということは伝えたいですね。夢をかなえることも重要だけれど、夢をかなえるためには自分自身に何が必要なのか? 物事を主体的に考え目標に向かうこと自体が、人を成長させる大切な事だと思います。