「サッカーとは違う」の真意 エディー氏が“にわかファン”に教えるトップリーグ観戦術
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で準優勝したイングランドを率いたエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)。2003年大会以来2度目の優勝こそならなかったが、イングランドにとっては自国開催で1次リーグ敗退に終わった2015年大会の悪夢を振り払う快進撃は、日本大会のハイライトだった。前回大会では日本代表のHCも務め“ブライトンの奇跡”を演出し史上初の大会3勝をもたらした、日本でもお馴染みの世界的名将が「THE ANSWER」で12日開幕のトップリーグを展望した。
世界的名将がトップリーグを展望、みどころは?
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で準優勝したイングランドを率いたエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)。2003年大会以来2度目の優勝こそならなかったが、イングランドにとっては自国開催で1次リーグ敗退に終わった2015年大会の悪夢を振り払う快進撃は、日本大会のハイライトだった。前回大会では日本代表のHCも務め“ブライトンの奇跡”を演出し史上初の大会3勝をもたらした、日本でもお馴染みの世界的名将が「THE ANSWER」で12日開幕のトップリーグを展望した。
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かつてサントリーのHCとしてチームを頂点に導いたエディー氏に、W杯でも活躍した海外のスター選手も続々と参戦する日本最高峰のリーグの見どころを語ってもらった。
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今季のトップリーグは日本のラグビーの将来を担う、重要な大会となることは間違いない。2015年のイングランド大会でも南アフリカを破る“ブライトンの奇跡”で一気にラグビー人気に火が付き、五郎丸人気もあって空前のラグビーフィーバーを迎えたが、その人気は長続きはしなかった。
人気を継続させるカギはトップリーグにある。というよりは、日本代表戦がしばらく開催されない現状では、リーチ マイケルや稲垣啓太、松島幸太朗の姿を見られるのはトップリーグしかないのだ。
「トップリーグは本当に重要だと思います」と切り出したエディー氏は、こう続けた。
「ファンを拡大させるためにも、プレーヤーはファンといいコミュニケーションを取り続けることが必要です。トップリーグも魅力的だなと思えるような試合を見せていくことです。そして、ファンと交流を持つように、チーム、選手たちが積極的に取り組むこと。先日サントリーの練習試合(対リコー)を見に行きました。500人くらいのファンが来ていました。3年前だと50人くらいです。
選手は試合後もサインをしたり、ファンに対してきちんと対応していました。それをやり続けることです。試合前にキッズクリニックを開催したりして、ワクワク感を保つこと。小さいことの積み重ねですが、それが大事なのです。ほかにもラグビー選手のドキュメンタリーを見せたりとか、そのストーリーを語り続けたりすることも必要です」
日本人は熱しやすいが冷めやすい。お祭り騒ぎだったラグビーW杯で生まれた“にわかファン”を、いかに“ラグビーファン”として獲得できるのか。エディー氏はトップリーグを魅力十分のリーグだとしつつも、広報の重要性も強調する。
「ベストな選手たちが日本でプレーする大会です。ベスト同士の試合が見られます。それぞれのクラブでいい外国人がプレーしています。それをしっかりプロモーションしないといけない。試合がありますよ、と。きちんとプロモーションをする必要があります」
トップリーグには、W杯を沸かせた世界のスーパースターが数多く参戦する。オールブラックスの主将キーラン・リードは代表引退後の新天地を日本に求めた。名門・トヨタ自動車では、ジャッカルで名を馳せた姫野和樹との競演が実現する。
また同国からはLOとして歴代最多キャップ(115)を誇るサム・ホワイトロックもパナソニックに加入。W杯を制した南アフリカ代表のCTBダミアン・デアレンデも新たに加わり、福岡堅樹や稲垣啓太らとどう融合するのかは、実に楽しみだ。