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「井上尚弥」の強烈なネーム威力「偉大さを知った」 冠大会発起人に聞く、殴り合いが育てるもの

井上尚弥杯に出場した(右から)日本、中国、韓国の選手たちと、発起人の射場哲也会長(右)【写真:浜田洋平】
井上尚弥杯に出場した(右から)日本、中国、韓国の選手たちと、発起人の射場哲也会長(右)【写真:浜田洋平】

特殊なスポーツが人を育てるものとは「そこに気がついていくんです」

 殴り合う危険性に加え、体重管理も必要。それでもボクシングに打ちこむ魅力はどこにあるのか。特殊な競技だからこそ、人を育てるものがある。

「リングでは1対1なので、人のせいにできません。自分の中にあるものとの勝負でもあります。そこに少しずつ気がついていくんです。負けたことで辞めようと思った子が『もう一回やる!』となった時、やっぱり自分の強さと向き合わないといけない。

 だから、負けたことで辞めてほしくないんですよね。勝ったことで続けるのも違う。勝った、負けたではなく、好きだからやる。『好き』が一番強いんです。井上選手も、中谷潤人選手もボクシングが大好きじゃないですか。昔のボクサーは悲壮感があって、生きていくためだった。今のボクサーはとことんボクシングを楽しんでほしい」

 第2回の開催は未定だが、全国の選手が参加しやすいように地方開催も思い描く。「今日もニコニコしながらやっている子がたくさんいた。『競技として楽しい』ということを、もっともっと広めたいですね」。汗だくになった子どもたち。その夢と成長をサポートしていく。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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