「失神するくらい振れ」 強い女子ゴルファー多数輩出、ツアー48勝・中嶋常幸70歳が今も見せ続ける育成術

「失神するぐらい振ってもらうよ」 厳しい指示の狙いとは
森氏はその3か月前に心不全のため、77歳で天国に旅立ったが、2人の熱い思いは1期生にも伝わった。その一人だった畑岡奈紗が高3で日本女子オープンを制し、世界で活躍するプロに成長した。
その後も女子では小滝水音、蛭田みな美、安田彩乃、政田夢乃。男子では河本力、杉原大河らがプロになってツアーで躍動。超難関で知られるJLPGAプロテストに関しては、24年度合格者のうち7人(平塚新夢、都玲華、入谷響、中村心、山口すず夏、前田羚菜、六車日那乃)が同アカデミー出身者となった。
この結果も受けての選抜テストをメディア初公開。中嶋は「アカデミー生で活躍するプロも多くなってきたし、(24年度は)7人が通って『トミーアカデミーを知りたい』という声が多くなってきたので」と意図を明かした。
中嶋がチェックした打撃練習では男女とも設定した距離のショットを打たせ、ドライバーショットではフルショットを指示。「とにかく振りなさい。トミーアカデミーでは6球で失神するぐらい振ってもらうよ」と大げさな例えもしながら、「しっかり振って」と呼びかけた。
その狙いは「特に男子は25歳を超えてから飛ばし屋になるのは無理だし、振れるうちに振っておかないと。振れる体をつくっていくことも大事だから」と説明した。
アカデミーでは年10回程度の合宿(2泊3日)を実施。1人につき年3、4回の参加になるが、特に合宿2日目は午前6時30分から午後9時15分でゴルフ、トレーニング漬けのメニューが組まれている。
「スイングにアドバイスをすることもあります。まずはどうすれば本当のドローを打てるかを教えます。分厚いドローが打ってこそ、フェードヒッターもその後に捕まったフェードが打てるようなる。蛭田も小滝も入谷も今の飛ぶフェードが打てるようになりました」
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