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「早稲田に勝ちたい」 母校のブランド力を実感、城西大・櫛部静二監督が挑む箱根駅伝での下剋上

高校生にかける決め台詞は「うちは駅伝だけじゃない」

――スカウティングの際、生徒にかける決め台詞はあるのでしょうか。

「高校生には、『うちは駅伝だけじゃない。もし君が来てくれたら、君が求めているものに一緒にチャレンジして、その目標を達成しよう。うちは、その目標達成に則した形で指導できる』というのは伝えます。個人的に、箱根で終わってほしくないんですよ。これは瀬古(利彦)さんに教えてもらったのですが、箱根はあくまで通過点。5000メートルを13分30秒で走れば箱根で区間賞が獲れるので、将来に向けて箱根よりも自分の力を伸ばすほうを考えてやっていきましょうと伝えます」

――母校の早稲田大への競争意識はありますか。

「早稲田大には勝ちたいですね。いろんな意味で(笑)。花田(勝彦)監督は同級生ですし、選手のポテンシャルも高いですからね。向こうは大砲がたくさんあって、うちは槍で戦うような選手ばかりですが、そういう中で戦うというのが駅伝の醍醐味ですし、そこに勝てば自分がやっていることが1つ評価されるのかなと思います。そういう意味では楽しみです。

 でも、早稲田には強くあってほしいですね。最終的には一緒に切磋琢磨して、高いレベルで競い合いたいです」

(佐藤 俊 / Shun Sato)

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櫛部 静二

城西大 男子駅伝部監督 
1971年11月11日生まれ、山口県出身。城西大経営学部マネジメント総合学科教授。早稲田大1年時から主力として活躍し、箱根駅伝では2区に抜擢されるが、体調不良により後半失速するアクシデントに見舞われる。3年時には1区区間賞の快走で総合優勝に貢献するなど、箱根駅伝を4度走った。卒業後はエスビー食品に入社。実業団選手として活躍したが、2001年に競技を続けながら創部したばかりの城西大駅伝部のコーチに就任、09年から監督となった。10年と12年の箱根駅伝では過去最高の総合6位に導いた一方、個を伸ばす指導を心がけており、16年リオデジャネイロ五輪で5000メートルと1万メートルに出場した村山紘太、21年東京五輪3000メートル障害の山口浩勢らを育てた。

佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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