「ミスをするのは人間らしいこと」 ドイツ人の言葉で気づかされた“子供の叱り方”
先日妻とカフェでゆったりとした時間を過ごしている時に、長男の小学校生活についての話になった。9月からが新学年のドイツで、長男はもうすぐ4年生となる。こちらの小学校は4年制なので、そろそろ次の進路に向けていろいろな準備をしなければならない。毎年担任の先生と2者面談が行われるが、前回は僕の仕事の都合で妻が行ってくれていたのだった。
【連載コラム】ドイツ在住日本人コーチの「サッカーと子育て論」――ドイツの先生から受けた格言
先日妻とカフェでゆったりとした時間を過ごしている時に、長男の小学校生活についての話になった。9月からが新学年のドイツで、長男はもうすぐ4年生となる。こちらの小学校は4年制なので、そろそろ次の進路に向けていろいろな準備をしなければならない。毎年担任の先生と2者面談が行われるが、前回は僕の仕事の都合で妻が行ってくれていたのだった。
先生からは授業態度も、習得具合も全体的に褒められることばかりだったので、妻もほっと一息。「最後に何か気になることはありますか?」と聞かれたので、妻の方から「忘れ物が多いのではないかと思うのですが」と切り出したところ、先生からは「他の子と比べて特に多いということはないですよ。忘れ物をしてしまうのは子供にとって普通です」と返されたという。
そして、こんな話をされたと伝えてくれた。
「大事なのは、ミスをした時にどうするかを知ることなんです。宿題をメモすることを忘れる子供たちもいます。全員が忘れることなく、しっかりとできるようになることが望ましいのはもちろんです。でも、忘れてしまうことだってあります、人間ですから。そこでむやみに罰を与えてしまっては、自分でやるべきことを把握して、取り組めるようにはなりません。
やらなければ困るのは誰なのかを自覚できないといけないのです。忘れてしまったことを反省して、その後でも自分で時間を作って宿題と取り組むことができたら、素敵な経験をしたことになりますよね。しくじってしまったときの対応を知ることも、彼らが学ぶべき大事なことなのです」