選手が「燃え尽きない」部活の姿 「スポーツが楽しいと知らずに辞めるのは可哀想」
「スポーツが楽しいと知らずに辞めてしまうのは、とても可哀想なこと」
「高校3年間で大人に導かれるままに結果が出たとしても、そこで燃え尽きてスポーツが楽しいんだということを知らずに辞めてしまえば、それはとても可哀想なことです。本当はそういう選手たちこそが、スポーツの楽しさを伝えていくべきなんですからね」
今年佐藤は、珍しく世界基準のキャッチフレーズを掲げ「4-3-3でプレーモデルも提示し」スタートした。
「でも上手くいかなくて『ここを変更してもいいですか』と修正案が出てくるようになりました。最後は選手たちが話し合い『せっかく監督が言ってくれているんだから、攻撃の時はワイドに張って……』と、逆に気を遣わせてしまいました」
佐藤が長野パルセイロ時代に接したバドゥ監督のように、選手と指導者が互いにリスペクトし合う関係が、ここでもでき上がりつつあるのかもしれない。(文中敬称略)
(第4回に続く)
(加部 究 / Kiwamu Kabe)