実力拮抗の箱根駅伝、勝負のポイントは? 國學院大監督「1区の攻防が結果を左右する」
勝負の1区を乗り切れば「良い流れに乗れる」
――序盤で流れに乗れば往路制覇も見えてきますね。
「1区というツボを押さえられれば、良い流れに乗れると思います。そしてうちは、10人がベストを尽くせる状況になれば面白い戦いができる。ただ、10人全員が絶好調ということもなかなかないですし、不安と期待が区間によってあるので、そこが上手く噛み合うかどうか。そこに運とかが絡んでくるとチャンスが出てくるかなと。それが箱根の面白さであり、難しさでもありますが、楽しみです」
――将来、國學院大をこういうチームにしたいという目標はありますか?
「常に上位で戦えるチームになったら、今度は全日本や箱根を獲りに行くチーム力を身につけたいと思っています。まだ、うちは駒澤大や青学大に比べると線が細いですし、相手にベストメンバーを組まれてしまうと勝つのが難しい。でも、いずれは箱根の優勝予想で常に最初に名前が出てくるようなチームにしたいと思っています」
駅伝は勝負事なので、もちろん勝った方がいい。ただ、前田監督が重視しているのは、駅伝というレースの中身にあると思われる。走っている選手がどのくらい成長しているのか。個が伸び、個の総和が大きくなればチームは必然的に強くなり、頂点も見えてくる。
それを前田監督は一番、楽しみにしているのではないだろうか。
(佐藤 俊 / Shun Sato)