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箱根駅伝までの1か月は「手を抜かせる期間」 帝京大監督が語るチームマネジメント術

出雲、全日本を狙ったチームは「箱根では勝てない」

――良いチームになるために、何か働きかけることはありますか?

「それは、私が関わるということではなく、選手たちが自ら作り上げていくものなんです。最後は、そうした自立した者の集合体になれるかどうかだと思います」

――来年1月の箱根駅伝、どんなレースになると考えていますか?

「私は出雲、全日本を狙っていると言っているチームは、箱根では勝てないと思います。箱根とこの2つの大会はまるで違う。距離が長く、特殊区間もある。出雲、全日本ともに狙わずとも勝ったところが、箱根でも勝つと思います」

 大学三大駅伝のうち、出雲駅伝は東京国際大が優勝し、全日本は駒澤大が優勝した。今年は全体的にレベルが上がっており、「戦国駅伝」と称されている。帝京大は“陸上部”ではなく“駅伝競走部”のため、駅伝で結果を残すことが求められるが、いつものように着実に襷を繋いで上位進出を目指す。

■中野孝行(帝京大学駅伝競走部監督)

 1963年生まれ、北海道出身。白糠高校卒業後、国士舘大学へ進学し箱根駅伝に4回出場。卒業後は実業団の雪印乳業に進み、選手として活躍した。引退後は三田工業女子陸上競技部コーチ、特別支援学校の教員、NEC陸上競技部コーチを経て、2005年から帝京大学駅伝競走部監督に就任。2008年から15年連続でチームを箱根駅伝に導いている。

(佐藤 俊 / Shun Sato)

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佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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