「柔道着さえ許されなかった」 コロナと闘い続けた3年生、辞めなかった部活動で得たもの
「もう一回やり直そう」から1年越しのリベンジ
小学2年生から始めた柔道を通じて、たくさんの人と繋がってこられた。コロナ禍においては顔を合わせられるのも当たり前ではない。高校で出会った仲間、指導者と育んだ絆は秋山の財産だった。「もう一回やり直そう」。1年越しのリベンジで個人戦(男子90キロ級)、団体戦ともにインターハイの出場権を獲得した。
団体戦には副将として出場。初戦だった2回戦の沖縄尚学戦では、開始たった19秒で内股による一本勝ち。チームを勝利に導いたが、3回戦で昨年の優勝校・木更津総合に0-4で完敗。秋山は唯一の引き分けだった。「新田らしい柔道、攻めはできましたが……詰めの甘さ、競り勝てない部分が出て悔しい。強かったです」と唇をかんだ。
悔しさは8日の個人戦男子90キロ級にぶつける。高校卒業後は大学で柔道を続ける予定。「高校で日本一、大学でも日本一を目指します」。コロナに翻弄されながらも辞めずに続けてきた高校の部活動。有終の美で飾る、強い意志をにじませた。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)