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兄は大阪桐蔭で甲子園V、フィギュア海老根紗彩がフリーに込めた敬意 曲は大河ドラマ「鎌倉殿の13人」

フィギュアスケートの全国高校選手権(インターハイ)が1月20日から3日間、神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで行われた。全国から実力者たちが集結。「THE ANSWER」では文武両道で競技に励む選手、練習環境に恵まれない中で出場を掴んだ選手などをピックアップする。

フィギュアスケート全国高校選手権に出場した海老根紗彩【写真:中戸川知世】
フィギュアスケート全国高校選手権に出場した海老根紗彩【写真:中戸川知世】

フィギュアスケート全国高校選手権

 フィギュアスケートの全国高校選手権(インターハイ)が1月20日から3日間、神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで行われた。全国から実力者たちが集結。「THE ANSWER」では文武両道で競技に励む選手、練習環境に恵まれない中で出場を掴んだ選手などをピックアップする。

 海老根紗彩(千葉英和・3年)はショートプログラム(SP)で38.36点。大阪桐蔭高で甲子園優勝も経験した兄・優大の応援歌で、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のテーマ曲をフリーの演目として準備していたが、披露するには至らなかった。悔しさを胸に、次の舞台で飛躍を誓う。

 ◇ ◇ ◇

 エメラルドグリーンの衣装で2分40秒、できる限りの滑りを見せた。20日のSP。冒頭の2回転フリップ、3回転ループ―2回転トウループのコンビネーションジャンプ、2回転アクセルと全てのジャンプに着氷。「アラビアのロレンス」を演じ切った。ただフリーには進めず。3回転ループは回転不足と判定され「完成度やスピードが足りないので、もっと練習して上の人たちに追いつきたい」と課題を口にした。

 海老根には特別なプログラムがある。昨季のSP、今季のフリーに使用する「鎌倉殿の13人」。甲子園で活躍した兄・優大(現・SUBARU)の応援歌にも使用されていた楽曲だ。

 兄は22年センバツで2本塁打を放って優勝に貢献し、夏も全国8強入り。「この曲でお兄ちゃんが力を発揮しているのを観て、自分も演技ができたらいいなって」。当時スタンドで兄の雄姿を見届けており、同様の飛躍を目指して選曲した。

エメラルドグリーンの衣装で演技した海老根【写真:中戸川知世】
エメラルドグリーンの衣装で演技した海老根【写真:中戸川知世】

 父・恵太は競輪選手。母も陸上をしていたというスポーツ一家に育った。小学2年生でスケートを始めて10年。昨年に続き、2度目のインターハイだった。

 それでも自分の甘さが気になる性分。「私は失敗したくなくて、演技をまとめることを優先してしまう。お兄ちゃんは失敗しても成功だと思えるように生きている」。寮生活などで苦労しながらも、人生をかけて白球を追う兄の姿を見てきた。身近に尊敬する存在がいるから、自分自身に求めるものも大きい。

 卒業後は青学大に進学するが、千葉を拠点に競技を続けていく。今大会は披露できなかった「鎌倉殿の13人」を再び選曲する可能性もある。「最終的には全日本選手権に出場してトップの方と戦いたい。応援される選手になりたいです」。特別なプログラムは、より成長した未来の自分が舞うかもしれない。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

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