大学3年間背負い続けた重荷 かつてのジュニア五輪覇者・亀田実咲が復活優勝できたワケ【日本学生陸上】
大学で記録を伸ばせなかったのは「勝手に自分自身で…」
「勝手に自分自身でプレッシャーをかけていた。高校で優勝していい状態で入ってきて、それ以上やらないと、と思っていたら勝手にやられちゃって……」
優勝を決め、次に設定された1メートル78のバーを見て、「あ、高い」と最初は思った。ただ失敗はしたものの、いざ踏み切ってみれば越えられなくはないと思えた。得意なことがわかっている最終学年、リラックスして自己記録を更新していきたいという。
「残りの大会、全部が大学最後のチャンス。楽しまないと損かな」
父方、母方のともに祖母が走り高跳びの選手。気がつけば中学1年で陸上を始めて以来、この種目ひと筋だ。遺伝子に刻まれているとすら言えるその楽しさを「越えた時のうれしさです。あとバーが落ちるか残るかって、見ていればわかる。成長を感じやすいんですよ。あと浮く感覚が楽しくて。浮いているってホントにわかるんですよ」と熱く語る。
卒業後の進路はまだ「考え中」。「自己ベストを更新して、(1メートル)78、80くらいまでは飛びたいですね」。今季の自分への期待もどんどん大きくなっている。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)