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名門・静岡学園が4強 青森山田との準決勝に指揮官煙幕「100%で行って0-8かも…」

サッカー王国の雄が、圧倒的な強さを見せている青森山田を相手に「死んだふり」作戦だ。全国高校総体(インターハイ)のサッカー男子は19日に準々決勝を行い、静岡学園(静岡)は1-0で大津(熊本)を破って準決勝に進出した。

静岡学園の先制点をアシストした古川【写真:平野貴也】
静岡学園の先制点をアシストした古川【写真:平野貴也】

全国高校総体・サッカー男子、大津を1-0で破り4強

 サッカー王国の雄が、圧倒的な強さを見せている青森山田を相手に「死んだふり」作戦だ。全国高校総体(インターハイ)のサッカー男子は19日に準々決勝を行い、静岡学園(静岡)は1-0で大津(熊本)を破って準決勝に進出した。

 次の相手は、4試合で24得点と大量得点の試合を積み重ねている青森山田高校(青森)。静岡学園の川口修監督は「昨日と違うところは、対戦相手が(高校年代最高峰の)プレミアリーグでもまれているチームということで、この子たち、面白いんですけど、相手のレベルが上がるとモチベーションが上がるんです」と相手が強くなるほど力を引き出されている状況を説明したが、続けて「昨日が50%なら、今日は80%くらい(の力が出せた)。今日の方が(連戦で)疲れているのに。(青森山田と対戦する可能性がある)次は100%に上がってほしいですね。100%で行って0-8になるかもしれないけど(攻めに)行き過ぎて」とジョーク。破竹の勢いの青森山田を止める気概は、笑顔の内側に隠した。

 準々決勝は、技術を重んじる伝統を思い切り発揮した。立ち上がりは、速攻を仕掛けてくる大津に押し込まれたが、静岡学園はボールを奪っても慌てず、キープドリブルとパスワークでじっくりと前進。無理なスピードアップによるボールロストのない攻撃で、やがて試合のペースを握り返していった。そして前半34分、左MF古川陽介(3年)が相手との1対1でドリブルの切り返しを繰り返して、完全に相手をかわし、ふわりとしたセンタリングを送ると、FW持山匡佑(3年)がヘディングシュートを決めて先制に成功した。

 この1点が大きな意味を持った。前半終了間際にゴールポストをたたく際どいシュートを打たれるピンチがあったが、それを乗り越えて迎えた後半は、個々の卓越した技術でボールをキープ。リードを生かし、急がない攻撃で、焦れる相手を前にパスを回し、確実なチャンスで攻め込んだ。思うようにボールを奪えない大津は守備に走らされ、体力を消費させられ、じりじりと追い込まれた。

 試合は1-0で終了。敗れた大津は「点を取り切れなかった」というよりも「ボールを取り切れなかった」印象だった。静岡学園の川口監督は「ザ・静学みたいなサッカーで、それくらいやっていいよと。勝負はもちろん大事、リスクを負わないことも大事だけど、リスクを冒して、もっとボールをつないで、(静岡学園)らしくやろうよって。それだけです、僕の指示は」と、状況判断から意図したプレーを高い技術力で具現化し、一方的にボールを支配する攻撃スタイルを披露できた手ごたえを語った。

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