パリ五輪出場を夢見る体操の高校2年生 「一人じゃできない」優勝にかける“初めての夏”
「団体優勝」を目標に掲げる理由は「自分だけじゃできない」から
2年生ながら主将に就任し、初めて出場するインターハイ。個人総合に注目が集まるが、目標を聞くと、答えは「団体優勝すること」。
女子は3年生1人、2年生5人、1年生8人。仲は良いけど、互いがライバル。そんな中で高め合えるのが鯖江の良さ。「鯖江高校に入って後悔したことはない」という最高の仲間と最高の夏にするため、自分の力をすべてチームに注ぐ。
「自分が良い演技をできても、メンバー(の成績)が揃わなかったら、優勝は目指せない。チームのために貢献すると考えて練習している。そうすれば、個人の結果もついてくる。自分一人だけじゃできない団体優勝を、みんなで協力し合って達成したい」
普段から明るく人見知りはしない性格。何かを一人で抱え込んだ時は音楽を聴く。いつも励まされる曲は「wacci」の「大丈夫」。週1の休みは「カフェに行くのが好き」と高校生らしい素顔を見せるが、体操の話になると口調が変わる。
下宿先の部屋に書いてある言葉の一つが「今、自分がどうすべきか行動せよ」。体操は難しい技を競い合う採点競技。練習でできないことが、大会でできることなんてない。目の前の「今」を積み重ねることが、たった一つの成長への近道と知っている。
取材に訪れたのは6月末。
「悔いの残らない試合をしたい。そのために、今、もっとできることはあるから。自分は何をすべきか、どう行動すべきか考えて、自分を甘やかさず、毎日練習を怠らず、ここまでの高校生活は後悔もあったけど、今回は自分の中で後悔をしたくない」
熱気が充満する体育館。汗を拭った宮田の目に、夏のてっぺんが映った。
■インターハイの陸上は9日に開幕し、3日間にわたって熱戦が繰り広げられる。今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト 「インハイ.tv」 が全30競技の熱戦を無料で配信。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。
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(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)