代表戦士の“育ての親”がズラリ 開幕目前、高校サッカー選手権の名物監督たち
流通経大柏・本田監督と昌平・藤島崇之監督は師弟関係
流通経大柏(千葉)の本田裕一郎監督も忘れてはいけない。初任の市原緑で宮沢ミシェルらを育て、続く習志野では元日本代表の玉田圭司や広山望らを指導。選手権での優勝こそないが、全国屈指の強豪に栄達させ、1995年の全国高校総体では、西武台(埼玉)を破って初優勝した。
2001年から流通経大柏に着任し、07年には大前元紀や田口泰士らを擁して選手権で初優勝。翌年は全国高校総体も初制覇したほか、13年には高円宮杯U-18プレミアリーグ東地区で初優勝し、チャンピオンシップでも高体連チームとしては初の栄冠に輝いた。そして、今夏の全国高校総体を制した余勢を駆って、ライバルの市船橋を県予選決勝で倒して出場権を獲得した。
本田監督の習志野時代の教え子が、玉田やJ3鳥取の吉野智行強化部長と同期、昌平(埼玉)の藤島崇之監督だ。恩師との初対決の可能性があるのは準決勝となる。尚志(福島)の仲村浩二監督も習志野で本田監督の薫陶を受けた一人で、仲村が日本ユース代表に選ばれたことで、習志野は県予選免除で選手権に出場。師弟決戦は決勝でしか実現しない。
島原商で小嶺監督に指導されたのが、タイガー軍団・前橋育英(群馬)を率いる山田耕介監督で、大勢の名選手を輩出。特に山口素弘や松田直樹、細貝萌といった守備の達人を多く育てた。前回大会は青森山田に、3年前は星稜(石川)にいずれも決勝で敗れているが、今回も優勝候補の一角に変わりはない。