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「今、隣にいる人を大切にして」 高校生へ、2人で戦うフクヒロだから伝わるエール

ペアで戦う2人だから伝わるエール「今、隣にいる人を大切にして」

 1時間の授業の締めくくりに、参加者全員でガッツポーズを作り、オンライン上で“集合写真”を撮影した2人。最後はそれぞれが高校生に向け、「明日へのエール」を贈った。

福島「皆さんの声を生で聞けて、私も勉強になりましたし、『高校生の時はこうだったな』と思いながら、改めてお話させてもらいました。私たちの話も、皆さんがしてきた経験も生かしてほしい。今までやってきたことは絶対無駄ではないので、試合がまたあればシングルスの人もダブルスの人も全力でやってほしいし、バドミントンを楽しんでほしい。これからも頑張ってください」

廣田「今後、競技を続けていく人も引退してしまう人もいると思います。競技を続ける人たちは次の目標に向かって、引退する人はやがて新しい目標ができ、こういう風になりたいというものが見つかると思うので、その時に今まできつかったようなことも、いろんな経験を生かして頑張ってほしいです。まだまだ不安な日が続くけど、私たちもみんなと一緒に乗り越えていきたいです」

 優しく語りかけ、高校生たちに思いを託した。授業後、取材に応じた2人。改めて、今夏のインターハイ中止については「私もなくなると聞いた時はショックだったし、高校生の皆さんはもっとショックだったんだろうなと思います」と福島。廣田は「みんな、どこにぶつけたらいいのかという思いを抱えていると思います。自分たちには想像できないくらい苦しい」と思いやった。

 2人も金メダルが期待されていた東京五輪が1年延期に。福島は高校生に向け「3年間、やってきたことは無駄ではないと思う。こういう状況になって同じチームのメンバーは気持ちが分かり合えると思うので、今、隣にいる人を大切にしてほしい」とエールを送った上で「私も五輪が延期になり、モチベーションが下がった部分は少しあったけど、廣田がいたから気持ちを保つことできたし、ポジティブになれた」と吐露。長年、ペアとして助け合ってきたから分かる“隣にいる人”の大切さを説いた。

 廣田も「五輪が延期になった時は自分1人だったら、すぐには前向きになれなかったかもしれない。でも、パートナーの福島先輩が頑張っているのを見てきていたので『私も頑張らなきゃ』と思えた。それに周りにサポートしてもらっている人もいるので、その人たちのためにもと思ったから、今も頑張れている」と言葉を返した。

 現役選手として、これから高校生たちを勇気づける一番の方法はコートで活躍すること。「試合が開催された時にはコートに立って一生懸命な姿を見てもらいたいし、2人で楽しんでプレーしている姿で少しでも元気になってくれたら嬉しいです」と福島は全力プレーを約束し、プレー再開後の躍進を誓った。

 現役の五輪金メダル候補が、語り合った夢のような1時間。ペアとして戦ってきた「フクヒロ」だから伝わるエールは、目の前の困難をみんなで支え合い、乗り越えようとしている高校生たちの背中を押した。

■オンラインエール授業 「インハイ.tv」と全国高体連がインターハイ全30競技の部活生に向けた「明日へのエールプロジェクト」の一環。アスリート、指導者らが高校生の「いまとこれから」をオンラインで話し合う。今後は男子サッカーの仲川輝人、女子サッカーの長谷川唯のほか、ハンドボール・宮崎大輔、元テニス・杉山愛さん、元体操・塚原直也さんらも登場する。授業は「インハイ.tv」で全国生配信され、誰でも視聴できる。

(THE ANSWER編集部)

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