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W杯を通じて見えた日本の強み 箕内拓郎「全員が高い理解力と実行力を持っていた」

今大会のレガシーをどうにつないでいくか…「同じミスをしてはいけない」

 この大会を通じてMVPを選ぶとすれば、全試合にフル出場して、安定したパフォーマンスを続けた中村亮土ですね。初めてのW杯でも落ち着いて一貫性を持って高いレベルでプレーできていました。特にディフェンスがよく、いいタックルを決めていましたね。フロントローもよかったです。ベスト8入りを決めたのは、フロントローの貢献が大きかったと思います。

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 ただ、毎試合見ていて思ったのは、今回のチームはグラウンドに立つ15人がしっかり機能していたということ。ゲームにどう勝っていくのか、自分たちの強みは何なのか、みんなが理解していた。15人だけではなく、試合メンバーの23人、ノンメンバーを含めた31人、全員が高い理解力と実行力を持っていたことが、今回の日本の強みでした。まさに「ワンチーム」ですね。チーム内の規律を持って、チームワークのよさなど、日本のいいところが出ていました。

 今大会のレガシーを、この先どうやってつないでいくか。2023年のフランス大会に向けて、グラウンド内は問題ないと思います。選手は高いスタンダードを持って、自らハードルを上げて代表を目指すでしょう。コーチングもあわせ、意識はかなり変わってくると思います。ただ、それを取り巻くラグビー界全体として、レガシーを残すためには実際どうしていくべきか、情熱を持って考えていかなければならない。せっかくW杯を通じてラグビーのよさを発信し、より多くの人に身近に感じてもらえている。日本代表の試合は今後も同じ注目度を集めるでしょうが、トップリーグ、大学ラグビー、サンウルブスも盛り上げられるか。2015年はそれができませんでした。試合で同じミスをしてはいけないと言いますが、グラウンド外でも同じ。前回盛り上がりを継続できなかった教訓を生かしたいですね。

 さて、日本代表は去りましたが、W杯はまだ決勝まで4試合残っています。これからますます面白い試合になると思うので、最後まで楽しんで下さい。また、ホスト国としても決勝まで、もっともっと盛り上げていきましょう。

(THE ANSWER編集部)

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