箱根の勝負を分ける“心の整え方” ある選手はレース前日に「走れない」と嘆いた
お守り、深呼吸、体をさする…心を整える「儀式」が重要に
ですから、選手たちにとって、心を整える「儀式」はとても重要。お守りを身に着ける、深呼吸をする、体をさする。ゲン担ぎを否定する人もいますが、小さなことが、極限状態の選手たちを落ち着かせます。
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そして、レース前、選手たちが明らかに動揺している時、私たちトレーナーは何をするべきか? まず、一番してはならないのは「自分だったらどうするか」と考えること。話かけてほしい、一人にしてほしい、笑わせてほしい、戦況を把握したい、音楽を聴いていたいなど、心を落ち着けたい、集中力を高めたい時に求めることは、人それぞれ。ですから青学でも必ず、どうサポートしてほしいかを、学生の付添人と一緒に、選手一人ひとりにヒアリングします。フィジカルをみるだけでなく、選手にかかるプレッシャーというストレスに対し、どう向き合い、ケアをしていくかを考えることも、我々トレーナー陣の仕事の一つなのです。
選手たちは、積み重ねた練習の成果を本番で発揮し、良い走りをすべく、大きなプレッシャーをはねのけて走ります。箱根を走るすべての選手の素晴らしい走りを一緒に願い、応援しましょう!
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)