「7割の力で何人できるかがアジアとW杯の違いよな」 ベトナム戦で唯一、久保竜彦が違いを感じた日本のアイツ
サッカー・アジアカップカタール大会は14日、グループリーグ初戦で世界ランク17位・日本が同94位・ベトナムに4-2で白星発進した。一時逆転を許しながら再逆転で勝利を飾ったアジアNo.1への船出。2022年のワールドカップ(W杯)カタール大会で独自の解説がひそかに話題となった元日本代表FW久保竜彦が1年ぶりに東京・中目黒にあるTHE ANSWER編集部を訪問し、試合を観戦。日本の初戦を分析した。全3回の第2回。よもやの苦戦を強いられた試合において「俺が違いを感じたのは一人おったな」という。今後、W杯で8強以上を本気で目指し、世界で戦う上で選手たちに必要なメンタルとその重要性を訴えた。(取材・構成=THE ANSWER編集部・神原 英彰)
ドラゴン久保のアジアカップ・日本―ベトナム戦分析第2回
サッカー・アジアカップカタール大会は14日、グループリーグ初戦で世界ランク17位・日本が同94位・ベトナムに4-2で白星発進した。一時逆転を許しながら再逆転で勝利を飾ったアジアNo.1への船出。2022年のワールドカップ(W杯)カタール大会で独自の解説がひそかに話題となった元日本代表FW久保竜彦が1年ぶりに東京・中目黒にあるTHE ANSWER編集部を訪問し、試合を観戦。日本の初戦を分析した。全3回の第2回。よもやの苦戦を強いられた試合において「俺が違いを感じたのは一人おったな」という。今後、W杯で8強以上を本気で目指し、世界で戦う上で選手たちに必要なメンタルとその重要性を訴えた。(取材・構成=THE ANSWER編集部・神原 英彰)
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今日の試合で思ったのはやっぱ、余裕を持てるやつが何人おったかよね。そこがアジアカップとW杯では違う。
W杯は相手が余裕を持って、7割くらいの力でやってるやつが日本相手に何人おるか。逆に、日本はそれを食って上がっていったよね。今回、アジアカップで日本の誰が7割で余裕を持ってできてるのか。正直、アイツだけよね、遠藤。あとは南野がギリギリ。1-2になったのもあるけど。
遠藤は余裕を持ってやってた。行くとこいって、ちょっとさぼりながらっちゅうか、楽に行くとこもあって。
俺らの時はまだ弱い時代やったから、常に100%。でも(W杯で)ベスト8を目指すって言うなら、そういう力を持ってるやつがおらんと、ベスト8や4、優勝なんてないけんね。いっぱいいっぱい試合をしてたら無理っていうのは何回か重ねてきて分かったこと。
だから今日、誰に余裕があったかっていうのが、こういう試合でも大切なんよね。
遠藤に一番違いを感じたんは(前半45分にアシストした)股抜きのパス。一拍置いて股を狙って、南野が決めたけど、常に一拍置いてやっとったよ。(間を)持って行ってた。でもそれでも大丈夫、それでも取れるっていう感じよね。行けると自分で思ってる。そのさじ加減よな。
ベトナムのディフェンスラインは高かったけど、遠藤の股抜きが効いたんじゃないの。だから(中村の)巻いたシュートもできたし。遠藤が効いとった。
楽にしとって、相手にガリッとも行かんし。上のレベルになればガリガリ行くけど。それを最後の準決勝、決勝の時に最高の状態で出るのが理想よな。予選でやったら疲れ切るし、怪我もする。そういう選手が3、4人いればいいけど、欲張りすぎかな。でも3人はおらんとな。