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川口能活の目 難しかった3枚目の交代カード、垣間見た西野監督の勝負強さ

ベルギー戦へ注目は守備面、ポイントは両CBの出来

 ただ、仮にセネガルがコロンビアに追いついて引き分けていれば、たちまち日本はグループリーグ敗退に追い込まれていました。こればかりは西野監督の采配が及ばない範疇なので、リスクをはらんだ展開を選んだと言えるでしょう。それでも最後は賭けに勝って決勝トーナメントに進むことができました。あらためて西野監督の勝負強さを垣間見た気がします。

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 いよいよ舞台は決勝トーナメントに移ります。より一体感とハードワークが求められるのはもちろんのこと、これからは日本も相手に研究される立場になります。対戦するベルギーはグループリーグの3試合を分析し、日本のストロングポイントを消し、ウィークポイントを突いてきます。すべての面で相手を上回らなければいけない厳しい戦いです。

 攻撃に関しては、ポーランド戦に先発しなかった前線のカルテットが機能しています。大迫勇也選手が高い位置で攻撃の起点を作り出し、香川真司選手も徐々に本来のパフォーマンスを取り戻してきています。乾選手は攻撃のアクセントを加える存在で、原口元気選手のハードワークも攻守に欠かせません。彼らを温存し、コンディションを整える時間を作れたのは結果的にポジティブに働くでしょうし、ベンチには本田圭佑選手や岡崎慎司選手といった得点の匂いがする選手も控えています。

 注目したいのは守備面です。今大会ここまでの日本は被決定機が少なく、チームとしての組織的な守備が機能しています。ですが、ここからは強豪国との対戦になるので劣勢の展開も予想されます。あとはゴール前の最後のところで踏ん張り切れるかどうか。戦術云々ではなく、体を張ってゴールを死守しなければいけません。そういった点で吉田麻也選手と昌子源選手の両CBの出来が大きなポイントになるのではないでしょうか。

(SC相模原GK川口能活=元日本代表/98年フランス大会、02年日韓大会、06年ドイツ大会、10年南アフリカ大会出場)

(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)

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