フィギュアの「エキシビション」って何? 選手にとって出演が「名誉」であるワケ
元フィギュアスケート日本代表で「THE ANSWERスペシャリスト」を務める中野友加里さんは、ビギナーファン向けに競技にまつわる素朴な「17のギモン」に答えるミニコラムを大会期間中、毎日掲載。最終回となる17問目は「大会の最後にやるエキシビションって何?」。
「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#97 中野友加里が答える「17のギモン」17問目
「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や関係者の知られざるストーリー、競技の専門家解説や意外と知らない知識を紹介し、五輪を新たな“見方”で楽しむ「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」を連日掲載。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアを好きな人はもっと好きに、フィギュアを知らない人は初めて好きになる17日間」をコンセプトに総力特集し、競技の“今”を伝え、競技の“これから”につなげる。
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元フィギュアスケート日本代表で「THE ANSWERスペシャリスト」を務める中野友加里さんは、ビギナーファン向けに競技にまつわる素朴な「17のギモン」に答えるミニコラムを大会期間中、毎日掲載。最終回となる17問目は「大会の最後にやるエキシビションって何?」。
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熱戦が繰り広げたフィギュアスケートも競技は終了。そして、最後に行われるのがエキシビションだ。五輪であってもショーの要素が強いイベントが実施。それも競技の歴史と伝統ゆえであり、羽生結弦らの登場に期待が集まる。
海外では、昔から世界選手権やグランプリ(GP)シリーズで行われていたが、全日本選手権で始まったのは2002年から。「大会が終わって休みたいのでは?」と思うかもしれないが、選手からしても楽しみなイベントと中野さんは言う。
「主にその大会の上位選手だけが滑れるエキシビション。だからこそ、選手からすると、本当に名誉なこと。私は大きな大会でエキシビションに出ることを目標にしていたくらい。上位に入ってエキシビションに出たいと、どの大会でも思っていました。白いライトと真っ白のリンクで滑る大会とは違い、多くの会場で綺麗にライトアップされ、ピンスポットで滑る雰囲気は素晴らしいもの。
個人スポーツですが、エキシビションはグループナンバーが必ずあります。普段は一緒に滑ることがない他の選手と同じ動きをして演じるのが楽しみでした。エキシビションのプログラムも普段はアイスショーなどで使えるので、シーズンオフに入ったら早めに作る選手が多いと思います。もちろん、競技のプログラムより練習するわけではありませんが、選手からすると大切な存在です」