演技後に花を拾う子供たちって誰? フィギュアスケートの「フラワーキッズ」の正体
「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や恩師の知られざるストーリーや意外と知らない競技の知識など、五輪に新たな“見方”を届ける特集「オリンピックのミカタ」を展開。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアスケートを好きな人はもっと好きに、知らない人は初めて好きになる17日間」をテーマに連日記事を配信し、競技の“今”を伝え、“これから”を考える。
「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#13 中野友加里が答える「17のギモン」
「THE ANSWER」は北京五輪期間中、選手や恩師の知られざるストーリーや意外と知らない競技の知識など、五輪に新たな“見方”を届ける特集「オリンピックのミカタ」を展開。注目競技の一つ、フィギュアスケートは「フィギュアスケートを好きな人はもっと好きに、知らない人は初めて好きになる17日間」をテーマに連日記事を配信し、競技の“今”を伝え、“これから”を考える。
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元フィギュアスケート日本代表で「THE ANSWERスペシャリスト」を務める中野友加里さんは、ビギナーファン向けに競技にまつわる素朴な17のギモンに答えるミニコラムを大会期間中、毎日掲載。2問目は「演技後に花を拾う子供たちって誰?」。
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フィギュアスケートの演技後に投げ込まれるプレゼント。前回の平昌五輪で羽生結弦が滑り終えた後には代名詞である「くまのプーさん」のぬいぐるみが雨のように降り注ぎ、銀盤が黄色く染まった。
それを回収していたのが、小さな女の子たち。五輪に限らず、多くの大会で彼女たちの出番がある。
「彼女たちはフラワーガールと呼ばれ、私にとっては未来のヒーローやヒロインです」
中野さんがこう言う通り、実は浅田真央のように子供の頃に経験した名スケーターも多い。中野さんもその一人。名古屋で開催された国際大会、グランプリ(GP)シリーズのNHK杯で小学生時代に経験した。
「地元開催だったこともあり、名古屋で所属しているクラブに打診があり、対象年齢にも入っていたので参加できました。投げ込まれたプレゼントを回収するのが大切な仕事。その時に必ず言われるのが、次の選手がすでにウォーミングアップをしているので、邪魔にならないこと。拾ってリンクサイドに戻る時はなるべくフェンスよりの外から帰ってくることなど注意点があります。また投げ込まれた弾みで花びらが落ちたり、まれに前の選手の髪飾りなどが落ちたりします。リンク上に目を配り、次の選手に危険がないように掃除をする役割もあります」
主要大会は会場で花が販売され、多くのファンから投げ込まれる。
「私は怒られてしまったミスがあります。ファンの皆さんは観覧席から花を投げるのですが、リンクまで届かず、フェンス外のエリアに落ちてしまうことがあります。まだ小学生だった私はどうしたらいいか分からず、自分でリンクに投げてしまい、『ファンの方が投げたものだから、あなたが氷の中に入れてはいけない』と。そんなこともあり、選手と同じリンクに立つので、とても緊張していたことを覚えています」