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松元克央、快挙を支えた3つの理由とは 厳しい名伯楽が語る「頂点カツオ」への課題

最大の長所は「練習から逃げないこと」

 1つ目は「覚悟」。1分45秒56だった準決勝について「本人はまだ躊躇しているところがあった。もう少し余力があるかなと思っていました」と明かす。それが決勝では腹をくくった。「(レース前は)結構集中していた。緊張はしているけど、覚悟を決めているという感じ。接戦だったので、他の選手に惑わされないように自分のレースに徹するようにだけはしていた」と師匠の目には映っていた。



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 実際に準決勝と比べ、トータルで0秒34縮めた決勝では、最初の50メートルで「-0秒13」、50メートルから100メートルで「-0秒46」、100メートルから150メートルで「-0秒04」とそれぞれタイムを縮めた。ラスト50メートルは「+0秒29」となってしまったが、躊躇なく各区間のラップを上げる覚悟で同世代のライバルだった萩野を超えた。

 2つ目の理由はサイズ。身長186センチ、85キロの体は海外で決して大柄ではないが、戦えないわけではない。さらに鈴木コーチは「日本人だと大きい方ですし、筋肉も結構大きいんですね。200メートルの外国選手と比べても引けを取らない」と話す。

 昨夏以降は右肩痛でリハビリ生活が続いたが、上半身を使えない分、下半身を強化。筋力トレーニングでは、キックのメニューを増やし、80キロ弱しか上げられなかったスクワットは100キロまで伸びた。発展途上ながら、最も速い種目で世界と戦えるボディーができている。

 鈴木コーチが挙げた3つ目の要素が最大の長所だ。「彼の一番いいところは、練習から逃げないということですね。今回も高地トレーニングで追い込んでいた。本人が頑張ってきたので今日の結果につながったかなと思います」。世界で活躍する数々の選手を生んできた名伯楽。「森田もそうでしたけど、そういうところは似ているような気がしますね」。自分に鞭を打って努力する姿を、教え子で2004年アテネ五輪100メートル背泳ぎ銅メダルの森田智己になぞらえた。

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