牧野紘子「一人じゃないんだな」 応援を力に変えられる19歳の責任感と日の丸への欲
五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で独占中継)が7月12日に開幕する。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。金メダルを獲得すれば、1年後の東京五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」は競泳開幕の30日前からカウントダウン連載を行い、出場25選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。開幕まであと26日の第5回は、女子200メートルバタフライ、女子メドレーリレー牧野紘子(東京ドーム)が登場する。責任感の強い19歳が、インカレで学んだこととはーー。
「世界水泳カウントダウン連載」競泳開幕まであと26日―女子200mバタフライ、女子メドレーリレー牧野紘子
五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で独占中継)が7月12日に開幕する。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。金メダルを獲得すれば、1年後の東京五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」は競泳開幕の30日前からカウントダウン連載を行い、出場25選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。開幕まであと26日の第5回は、女子200メートルバタフライ、女子メドレーリレー牧野紘子(東京ドーム)が登場する。責任感の強い19歳が、インカレで学んだこととはーー。
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アスリートにとって、時に応援がプレッシャーになることもある。必ずしも常にプラスに働くとは限らない。しかし、責任感の強い牧野は期待を力に変えられる。
牧野の同じ年には長谷川涼香(東京ドーム)、1歳下には池江璃花子(ルネサンス)、今井月(コカ・コーラ)らがおり、「東京五輪の星」として飛躍が期待された世代だ。
2017年の高校3年生で初代表。世界水泳のスタート台に立った。「予選を泳ぐ前は責任感がすごく強くて、もしこれで落ちたら何のために選ばれたんだろうっていう責任が少しありました」。重圧とは裏腹に、200メートルバタフライで10位と上々の“世界デビュー”。順調に階段を上っていくはずだった。
早大に進学した昨年、壁にぶつかった。けがもあり、練習でもしっくりくる泳ぎができなかった。「基本的にネガティブ思考。練習で悪いと結構落ち込むタイプ」というメンタルから来る悪循環が止まらない。
「どうすれば前のタイムに戻せるんだろうっていう葛藤がすごいあって、解決できない部分があったのでそこで嫌だなって。それから代表に入れずにどんどん落ちて、『牧野は2017年だけだった』って思われるのがすごい嫌だっていう気持ちがあった。
正直、大学1年生じゃなかったらやめることも考えていました。とりあえず大学4年間はやらないとなっていうのが頭のどこかにあって、一応泳ぐことは続けていました」
転機は9月に出場した初めてのインカレだった。400メートル個人メドレーを4分42秒48で優勝。レース以上に鮮明な印象を持ったのは、名門・早大の応援団だった。
「一人じゃないんだな。代表に入らなくても応援してくれるんだ」