「正直、ここまでやっているとは」 29歳、代表最年長の入江陵介が泳ぎ続ける理由
五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で独占中継)が7月12日に開幕する。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。金メダルを獲得すれば、1年後の東京五輪出場が内定する今大会。
「世界水泳カウントダウン連載」スタート、競泳開幕まであと30日―男子100、200m背泳ぎ入江陵介
五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で独占中継)が7月12日に開幕する。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。金メダルを獲得すれば、1年後の東京五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」は競泳開幕の30日前からカウントダウン連載を行い、出場25選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。開幕まであと30日の第1回は、入江陵介(イトマン東進)が登場。競技人生の集大成と位置付ける、東京五輪へかける思いとは――。
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気づけば29歳、気づけば代表最年長。初めて代表入りしてから14年。入江陵介は感慨深い思いを口にする。
「正直、ここまでやってると思わなかったですね。もう人生の半分ぐらいを日本代表として過ごしている。最初に日本代表に入った頃の自分が29歳まで続けてるとは思ってなかったです」
4月の日本選手権では50、100、200mの3冠を達成。健在ぶりを示し、2011年以来、8年ぶりの世界水泳での個人のメダルを獲りに行く。酸いも甘いも知った男は、東京五輪の前年に迎える韓国での世界一決戦へ、自然体で強い意気込みをのぞかせる。
「やっぱりもう一度世界水泳でメダルを取ることが来年につながってくると思う。まずそこに集中してやりたいと思います。結果がいい時もあれば悪い時もあり、どうしても苦しむ時期があったり、本当にいろんな思い出があるんですけども、やっぱり継続してずっと日本代表に入り続けられてるということは、自分自身で自信を持っていいところだと思います」
背泳ぎの第一人者として、常にトップランナーとして走り続けてきた。だが、一度は燃え尽きたと振り返る。2012年のロンドン五輪後だった。
「金メダルを目指して、結果的に銀メダルで終わってしまった。どこか自分の中で燃え尽きたというかやりきった、もう本当にそこに行くまでいろんなことを我慢して水泳だけに懸けてきたので、そこでプツンと糸が切れてしまった。2013年なんかは、自分自身、イマイチ水泳が楽しくなかったり、なんかこのまま続けていってもいいのかとすごく思いましたね」
それでも、再びモチベーションを高め、世界に挑み続けられたのは2人の先輩スイマーからのアドバイスがあったからだ。
「その時北島康介さんとか松田丈志さんも代表にいらっしゃって、僕より大先輩なんですが、『1回ゆっくりしてみれば』というアドバイスも頂いた。それで次のオリンピックまで、ちょっとリラックスしてもいいのかなって。1回ちょっと心の糸を緩めることができたのかなとは思ってます」