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【世界水泳】女子7人の中にたった1人の男子 18歳のウォーターボーイ・佐藤陽太郎の不安と決意

佐藤「喝でパワーをいただけたので、演技に出せたと思います」

 佐藤は「僕自身が3種目めでした。混合デュエットのフリーが終わってすぐの出番だったので、ヘトヘトになっていたら、『乾選手を見て頑張りなさい』と喝を入れていただきました。パワーをいただけたので、演技に出せたと思います」と感謝する。叱咤激励は大きな期待の裏返し。長年競技を見てきた井村コーチは、男子選手が与える影響について口にした。



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「日本の男子に期待します。男性が入って『チーム』という時代になりました。やっぱり男性は体つきも、力も違いますし、一発の力が強いからスピンもくるっと回るんですね。男性にとって女性の中で泳ぎ切ることは凄く良い練習になるんです。男性は肩が強いのでリフトの安定感が違います。

 だから、日本で安部篤史くんが頑張ってくれて、それに憧れた陽太郎くんがやってくれて、『チームの中でやり切れる』という男子選手が生まれることを期待しています。今は男性が入って当然。8人とも女性の方が段々と違和感になるんじゃないかなと。だから、今までのものと比べることが間違っていて、また新しいチームという感覚でご覧なった方がいいと思います」

 ソロのフリールーティンのテーマは「エイリアン」だ。佐藤は「力強いエイリアンというより、卵から孵化した気持ち悪い未確認生物系のエイリアンを頑張って演じているつもりです」と説明。技の高さを見どころに置く。

 今回も混合デュエットで姉と組む佐藤が目指すのは金メダル。周囲からの期待も高まっているが、不安を滲ませながらもその胸には強い決意がこもる。

「昨年の世界水泳は初出場で2種目銀メダルという結果で終わることができたので、今年はさらにパワーアップした2人を見ていただいて、去年より良い色のメダルを持ち帰れるように最後まで頑張っていきたいと思います。ソロには昔から苦手意識があって、本当に自分が世界水泳に出られるレベルのソロの演技ができるのか凄く不安。

 言ってしまえば、演技に対して心から楽しめないという気持ちが少しあります。でも、周りの皆様から凄く期待されているというのを感じる。皆様の期待に応えられるように頑張っていきたいと思います。世界水泳という凄く大きな舞台で、新種目に自分が出られる機会はなかなかない。不安な気持ちはあるけど、自分らしく最後まで明るくやり抜いていこうと思います」

 移り変わるアーティスティックスイミングの歴史。その中でウォーターボーイの輝く姿は必見だ。

(15日の第25回は競泳16歳の世界記録保持者サマー・マッキントッシュが登場)

◆世界水泳 7月14日にアーティスティックスイミング(AS)、飛込から開幕。水球、オープンウォーター、ハイダイビングも行われる。同23日に開幕する競泳は、決勝をテレビ朝日系地上波にて最終日まで8夜連続生放送。ASはBS朝日、飛込はCSテレ朝チャンネルで生放送。

(THE ANSWER編集部)

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