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「私も胸がないことにコンプレックスを感じた」 羨ましかった友達の可愛い服、でも今はそのままの私がいい――サッカー・仲田歩夢選手

仲田選手が悩んでいる女性に伝えたいメッセージとは
仲田選手が悩んでいる女性に伝えたいメッセージとは

かつてはコンプレックスだった胸 でも今は「今のままの自分がいいのかな」

――WEリーグの選手は、多くの人の目に触れる存在です。胸に限らず、見え方で気にされていることはありますか?

「見え方は気になります。私はいつもスポーツブラの上に直にユニフォームを着るんですね。そうすると特に夏場の練習や試合ではユニフォームが汗でびしょびしょになり、どうしてもスポーツブラのラインがバンって透けてしまう」

――ユニフォームの生地は、結構薄いですからね。

「そうなんです。もちろん、私もそれは承知のうえでインナーを着ないし、ブラ線が目立つ写真がメディアに使われることに対しても、何とも思っていません。ただ、それを見た一部の男性――ファンの方も一般の方もいますが――が、記事への書き込みやSNSなどでちょっと卑猥なコメントを投稿しているのをみると、『え!? これもエロく見えてしまうんだ……』と複雑な気持ちになります。まったくそういう狙いはないのに、性的な意味に捉えられることがもどかしい。

――SNSの投稿を止めることは難しいと思います。そんなときはどのように気持ちを対処していますか?

「もう、見なかったことにするしかないですね。ただ、人によって感覚が違ったり、捉え方にギャップがあったりするのは仕方がないとは思いますが、私たちプレーヤーと同じ感覚でいいてくれたら嬉しいな、と感じます。私たちからするとスポーツブラなんて、下着というよりも水着と同じようなもの。言ってしまえば、別にスポーツブラ姿のまま写真を撮られても、何とも思わないぐらいの感覚ですから」

――最後に、体形に悩んでいる女性たちに向けて、メッセージをお願いします。

「私も胸がないことにコンプレックスを感じた時期はありましたが、結果的にはサッカー選手としては強みになったと思いますし、体形に合う洋服を選べば気になりません。体形的にはむしろ、脚がゴツいのが悩ましいのですが(笑)、それも脚が隠せて、かつ可愛い服を探せばいいので、今のままの自分がいいのかなという考え方になりました。

自分の体は『いちばんの自分らしさ』です。みんな、それぞれに気になるところや悩みはあると思いますが、やっぱり自分自身をありのままで愛してあげることって大事だと思います。私も今の年齢になって気づき、感じていることですが、皆さんもあまり思い悩まず、自分を大切にしてほしい。それだけでも、気持ちってポジティブになれると思います」

(W-ANS ACADEMY編集部)

【プロフィール】仲田 歩夢 / Ayu Nakada

1993年8月15日 生まれ、山梨・山梨市出身。WEリーグ・大宮アルディージャVENTUS所属。MF。小学1年生からサッカーを始める。中学時代は地元の女子クラブチーム、フォルトゥナSCレディースでプレー。2009年、女子サッカーの強豪・常盤木学園高に進学し、1、3年時に全国高校女子選手権で優勝。2009年から年代別日本代表に選出され、2010 U-17女子ワールドカップでは準優勝に貢献。高校卒業後、INAC神戸レオネッサに入団。2021年1月、大宮アルディージャVENTUSに移籍。


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