「これが普通と…」「憧れ」「お腹が冷えやすくて」 進む盗撮対策…陸上インカレで聞いた、女子のユニホーム選択それぞれの理由
連盟の徹底的な対策などで着実に改善 どのスポーツも安心して取り組める環境へ
半面、これまではユニホーム選択を巡り、盗撮などの性的意図を持った撮影の問題が取り沙汰されてきた。
今回、話を聞いた選手にも「撮影した写真がまとめられて、YouTubeに投稿された」「取り上げられたニュースのコメント欄に卑猥な言葉があった」など、実際に体験あるいは見聞きした例があった。ある選手は強豪の高校時代、部としてインターネット上で公開する写真に制限を設けられたこともあったという。
近年、日本陸上競技連盟も徹底的な対策を実施してきた。日本インカレでも許可を得ていない人は撮影禁止。許可を受けた者も、それぞれ区分されたマークを身に付ける必要があり、撮影可能な範囲も異なる。大会期間中はスタッフが会場内を巡回し、監視も行っていた。
今回、話を聞いた中にはこうした問題はすでに改善しており、過度に取り上げる必要はないと考えている選手もいた。それだけ選手が過度な不安を感じることなく競技ができる環境になったのは、運営側の尽力があるはずだ。一方で、被害が完全になくなったわけではなく、競技によっては対策が不十分な団体もある。
選手は最善のパフォーマンスを発揮するための選択をしている。どのスポーツ現場でも安心して競技に取り組める環境が整うことが望まれる。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)