みんなと違う肌の色・髪の質に悩んだ過去 救われた母の言葉、「違い」は悲しむのではなく喜ぶもの――バスケ・馬瓜エブリン「女性アスリートと多様性」
出場権を獲得したパリ五輪へ「妹と一生に出られたら一番嬉しい」
そして、アスリートの価値を最大にアピールできる、4年に一度の舞台がまもなくやって来る。
オリンピックだ。
2月11日、ハンガリー・ショプロン。パリ五輪の出場権をかけた最終予選第3戦で世界ランク9位の日本が同5位のカナダに86-82で勝利。3大会連続で五輪切符を手中に収めた。銀メダルを獲得し、熱狂を巻き起こした東京五輪の快進撃の再現へ。
メンバー選考のサバイバルに生き残ることを大前提に、エブリンは力を込めた。
「出場権獲得を機に他の選手も『パリに行きたい』という気持ちが高まっている。それまでの間、しっかりと自分のプレーをしてパフォーマンスを上げたい。オリンピックで妹(東京五輪は3人制で出場した馬瓜ステファニー)と一緒に出られたら、一番嬉しいです」
【バスケットボール・馬瓜エブリンさんの「人生で救われた、私のつながり」】
「その年、年によって変わりますが、一緒にバスケをやってくれた仲間がいてくれたからこそ今がある。仲間の存在は凄くすごく大きい。仲間とコミュニケーションを図る時には私の場合、率直にいろんな話は常にできるようにしています。胸の内に思っていることをちゃんと話せるような環境や声掛けは大切にしています」
※「THE ANSWER」では今回の企画に協力いただいた皆さんに「あなたが人生で救われたつながり」を聞き、発信しています。
■馬瓜 エブリン / Evelyn Mawuli
1995年6月2日生まれ。愛知・豊橋市出身。ガーナ出身の両親を持ち、小学4年生からバスケットボールを始める。14歳の時に本代表として国際大会に出場するため、家族で日本国籍を取得。名門・桜花学園(愛知)では高校3冠を達成した。卒業後の2014年にWリーグのアイシン・エィ・ダブリュ ウィングス(アイシン ウィングス)に入団し、日本代表に選出される。2017年にトヨタ自動車アンテロープスに移籍し、20-21年シーズンから連覇を達成。東京五輪では銀メダルを獲得した。1年間の休養を経て、2023年からデンソーアイリスに在籍。妹のステファニーも日本代表。身長180センチ、ポジションはパワーフォワード。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)