フィギュアの表現力に恋愛は必要か 高橋大輔の恩師が語る、スケーターの才能の伸ばし方
高橋大輔の親は一言も要求してきたことがない
――受験もネックですね。
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「中学、高校、大学と受験が山になってしまいますね。トップスケーターには教育もパッケージでやれないか、とも考えます。受験は将来を考えると大事なので、人生の選択でしょうけど、やりたいのに続けられないのは悲しいですから」
――現代では問題を起こす親御さんも少なくないですが、長光先生はその手の話を聞きません。
「よく続いているね、とは言われます(笑)。でも、皆さん、嫌いじゃないんです。話をすれば、大抵は分かってもらえるというか。一つ大きいのは(高橋)大輔の存在ですね。彼の親御さんが、一言も『こうしてくれ』って要求してきたことがないんです。だから一線を越えそうと思った時だけ、『大輔の良さは親御さんで、彼のように周りの人に愛される選手でないと上達しないですよ』と話しています。もし、彼のようになりたいんだったらって」
(第5回へ続く)
(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)