東京五輪で考える女性アスリートと美 メイクをすると「チャラチャラしている」の風潮
「メイクをすること」を当たり前に選べる社会に
しかし、選手がメイクをしていると「競技に集中していない」「チャラチャラしている」など言われる風潮があります。
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監督やコーチ、外部からだけでなく、メンバーからも「男の目を気にしているの?」「モテたいの?」と言われたり、冷やかされたりもします。団体競技で、周りがメイクをしていない中、自分がメイクをすると目立ってしまい、興味があることさえ打ち明けられない選手もいます。
私は「アスリートだからメイクはしてはいけない」「女性性を封印するべき」という風潮に疑問を感じます。もちろん、それで練習がおろそかになってはいけないし、メイクを全てのアスリートに強制するつもりはありません。ただ、自分の自信や魅力を引き出すためにメイクをしたいと思う選手は、メイクをすることを当たり前に選べる社会にしたいと思います。
東京五輪を通して、アスリートが自信を持って輝く姿を見て、ファンが増えたり、子どもたちの憧れの存在になったりすることが、競技やスポーツ界全体の活性化にも繋がっていくと信じています。
■花田真寿美 / Masumi Hanada
1987年生まれ、富山県出身。小学3年生からバドミントンを始め、大学2年生まで続ける。29歳だった16年から「アスリートビューティーアドバイザー」として活動を始め、19年に日本アスリートビューティー協会を設立。昨年10月からは「チーム・アスリート・ビューティー」を立ち上げ、元競泳日本代表・伊藤華英さんのほか、管理栄養士、パーソナルカラー診断士、皮膚科専門医ら7人で協力し、それぞれのジャンルで“美”を追求したオンラインプログラムを提供している。
(花田 真寿美 / Masumi Hanada)