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登坂絵莉、次世代のために明かした月経と体重管理「恥ずかしがらないで理解を深めて」

女性アスリートのコンディショニングについて考える、スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」のオンラインイベント「女性アスリートのカラダの学校」が14日に行われ、レスリングのリオデジャネイロ五輪女子48キロ級金メダリスト・登坂絵莉さん(東新住建)とフィギュアスケートで五輪2大会出場した鈴木明子さんが登場。第1部では登坂さんが現役生活における月経と体重管理について自身の経験談を明かした。

登坂絵莉さん【写真:Getty Images】
登坂絵莉さん【写真:Getty Images】

「THE ANSWER」オンラインイベント登場、次世代の選手のために語った経験談

 女性アスリートのコンディショニングについて考える、スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」のオンラインイベント「女性アスリートのカラダの学校」が14日に行われ、レスリングのリオデジャネイロ五輪女子48キロ級金メダリスト・登坂絵莉さん(東新住建)とフィギュアスケートで五輪2大会出場した鈴木明子さんが登場。第1部では登坂さんが現役生活における月経と体重管理について自身の経験談を明かした。

 このイベントは国際女性デーの8日から1週間、展開された「THE ANSWER的 国際女性ウィーク」の一環として開催。「タブーなしで考える女性アスリートのニューノーマル」をテーマとし、アスリートの月経問題の発信、啓蒙活動を行っている元競泳五輪代表の伊藤華英さんをMCに、月経周期を考慮したパフォーマンスの研究をしている日体大・須永美歌子教授を講師に迎えた。1、2部でおよそ200人の応募が集まり、各1時間行われた。

 第1部に登場したのが、登坂さん。前半は階級別競技であるレスリングが直面する体重管理について語った。「レスリング選手にとって、体重管理は生活の一部。私の中では試合に出る前の試合。そこから戦いが始まっている」。多い時は計量までに1か月で7キロ落としていた。減量期間は脂質を削った食事。野菜、魚の白身、鶏の胸肉を中心に切り替え、数日前から水を抜いて脱水。試合に合わせていたという。

 ただ、無理な減量は健康に影響を及ぼす可能性がある。「中学時代は体重が増える時期なので、上の階級で結果が出せないから(減量で階級を)落とす選手が周りに多かったです」。ただ、登坂さんはコーチと話し合い、将来を考えて減量はせず、体重が増えたら階級を上げて出場。「その分、思うような結果が出せないことも多かったけど、目先にとらわれないことも重要。落とし過ぎるのはどうかなと感じる」と経験をもとに語った。

 女子選手の場合、減量で課題となるのが無月経だ。後半は月経とコンディショニングについて触れ、「生理痛が重い方だった」という登坂さんは中学時代、練習中にいきなりお腹が痛くなって練習がストップしたこと、生理の2週間前くらいから水分をためやすくなって体重が思うように落ちなかったことなど、自身の経験を明かした。なかでも、印象的だったのは計量から試合の間に起こることだ。

「減量期間中は生理が止まってしまい、試合前日の計量後にごはんを食べると生理が来る。なので、試合当日はだいたい生理と当たっていました」

 本格的に減量をするようになった大学1年生から社会人1、2年目までは、このサイクル。「計量があるのが午後5時くらい。空腹、脱水の状態なので、その場で食事と水分を取って7時くらいに戻ると、7時半くらいにだいたい生理が来ました。そういうパターンは周りでも私だけでした」。生理の不調は試合の動きに影響を及ぼすほどではなかったものの、試合に向けた調整、ルーティーンにメンタル面で影響が出た時期もある。

「当日にストレッチ、ウォーミングアップに使いたい時間に生理用品を持ってトイレに何度も行かないといけない。それが一番嫌でした。ユニホームもユニホームなので、ちょっとでも(経血が)漏れないかという心配があったし、試合に向けて(気持ちが)入り込みきれない経験も最初はありました。でも、何回か続くうちに心の準備はできていました。減量中は止まる、ここで必ず生理が来る、ということが分かっていたので」

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