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「スポーツも子育ても同じ」の真意 ママになったオリンピアンが気付いたこと

経験と気付きを集約した場、ナチュラルボディバランス協会で目指す挑戦

 2019年、勅使川原さんは新たなチャレンジに乗り出した。それが一般社団法人ナチュラルボディバランス協会の設立だ。骨格、運動能力、学習能力など全ての成長曲線における重要期でもある、0~6歳の乳幼児を主な対象とし、子どもたちの心と体の健やかな育成をサポートすることを目的とするこの団体は、アスリートとしての経験、ママとしての気付きを集約した場でもある。

「息子2人の成長をみていると、子どもの生活環境や親と子のコミュニケーションって、すごく大事だなと思うんです。その中で、子どもにはたくさん本物を体験させてあげたいな、と。運動体験はもちろん、都会に住んでいれば自然に触れ合うチャンスがないと思うので自然の中で学ぶ体験であったり、食事、アカデミー(教養)など、全てにおいて本物の体験をできる場所を作りたくて、団体を立ち上げました。今はそれぞれの分野におけるプロの方を呼んで、一生懸命プログラムを作っているところです」

 プログラム作成の中で重要視していきたいのが、「子どもと親が一緒に学べる場」であることだ。勅使川原さん自身、両親とは「一度も喧嘩したことがないくらい」というほど仲がいい。現役時代には、世界中どこでも、出場する大会には両親が駆けつけてくれた。結果を出すための過程を一緒に歩んできたという思いがあるからこそ、親子が共有できる時間と場所を創出したいと願うのかもしれない。

 アスリートとしての経験に、ママとしての気付きが上積みされた勅使川原さんの歩み。ウオーキングの伝道師らしく、しゃんと背筋が伸びたフォームで未来を見つめながら、確かな一歩を踏み出し続ける。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)


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