サッカー米国女子代表が全米で支持されるワケ 女性ファンを熱狂させるカリスマ性の正体
USWNTを応援する理由とは
「米国で社会進出している女性はそれぞれにUSWNTを応援する理由を持っている」。こう話すのは、2014年から米サッカーイベントでフリーランサーとして運営に携わってきたガブリエル・プラセンシアさんだ。カリフォルニア州で育ったプラセンシアさんは小さい頃からスポーツをプレーし、USWNTのファンになった。
「私の母はメキシコの小さな街で育った。14人の兄弟姉妹がいたが、女性であるという理由でスポーツをすることを許してもらえなかった。カリフォルニアで育った私には自由の持つ意味の大切さを教えてくれた。だからUSWNTの活躍を見たときに興奮を覚えた。社会で強くあろうとする姿に共感できたのです」
近年、米国でサッカーをプレーする女性の数は増えており、プラセンシアさんはUSWNTの活躍が大きいとみている。「年齢、性別、人種を越えてすべてのファンに共通しているのは女性の社会進出を応援したいという思い。例えば、自分の娘が地域のサッカーチームでプレーすることをサポ-トするのは家族にとって誇らしいことのように」と話す。
◇サッカーを通じた男女平等のメッセージ
毎試合で満員の観客をスタジアムに集め、ピッチでは力強いプレーで大歓声を沸き起こす。そして、その声援は年々大きくなっているようだ。大きな期待と注目度は、選手にとっても大きなモチベーションになっている。
MFのジュリー・アーツは「長い間、安定した強いチームでいることが私たちの目標。強ければ多くの人たちに注目してもらえるし、私たちのメッセージがサッカーを通して世界中に届けられる。常にハングリーにハードにトレーニングを積むことが強いチームでいるために必要なこと」と、使命感を抱く。