WBC大谷翔平のラストが思い出させた「野球を書く」理由 現地の米記者は子供に戻った
大谷VSトラウトが思い出させた「野球のことを書く」理由
野球ファンの誰もが期待した大谷とトラウトの対戦。点差がついた場面ではなく、試合がかかった1点差の9回に実現したことが信じられない様子だった。
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「私は今眠りについていて、目が覚めたらこんなことは実現しておらずショックを受けるんじゃないか? と心のどこかで思っている自分がいます。試合の最後にショウヘイVSトラウト? 7-2とか8-4の試合ならまだしも、今回は1点差です。オオタニがアウトを取れば試合終了、トラウトがホームランを打てば同点。これはもう完璧です。これから100年は語り継ぐことになるでしょう」
長年野球を見続けてきたベテランの米記者も多数、現地でこの試合の目撃者となった。クレア記者によると、記者席にも普段と違った光景が広がったという。
「本当にアメージングでした。信じられません。記者席では時にみんなヘトヘトです。仕事ですからね。家に帰りたい、子供に会いたい、上司に書けと言われたストーリーを書きたくない、とかいろいろあるわけです。でもあの瞬間、ショウヘイがブルペンから出てきた瞬間、みんなが顔を見合わせました。みんながまた子供の頃に戻っていたんです。
そして思い出すんです。私たちがなぜ、この『野球のことを書く』という奇妙なビジネスに携わっているのかということを。この場にいられることに驚き、興奮するからです。本当にスペシャルな瞬間でした。とても素敵な、本当に素敵なことです」
わずかなミスも許されないヒリヒリした場面で真っ向勝負する大谷とトラウトの姿に、米記者たちも仕事であることを忘れ、野球が好きな少年少女に戻っていたという。