村上宗隆を信じ抜いた栗山監督の慧眼 目を潤ませ「あんな打者ではない」証明の最終打席
「あんなバッターではない」村上に指揮官が託した思い
サヨナラ機を村上に託した栗山監督には、「あんなバッターではない」との思いがあった。
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昨年、NPBで日本人歴代最多を塗り替える56本塁打。三冠王にも輝き、MLBからも注目されるスラッガーになった。WBCではなかなか結果が出ず、当初4番だった打順も5番に変更。それでも「一番勝負所、厳しいところで打てるのは間違いない」と信頼は揺るがなかった。
会見で村上を最後まで信じた思いを問われた栗山監督の目は、少し潤んでいるようにも見えた。「本人の中では、最後打ちましたけど、チームに迷惑かけているという感じしかないのではないかと思う」と不振の苦しみを慮り、「あんなバッターではない。世界がビックリするバッター。WBCで証明したいと思ってやってきた」と感慨深げに語った。
「ずっと本人(村上)に言ってきた。『最後はお前で勝つんだ』って」と明かした指揮官だけでなく、大谷、吉田のメジャーリーガー2人も村上の最終打席に「信じていた」と声をそろえた。試合後、ずぶ濡れとなった村上は「寒いっす。着替えたいっす」と笑顔。若き日本の大砲は、最高の流れで21日(同22日)の頂上決戦・米国に臨む。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)