「ヒヤッ」とするほどの手足の冷えも解消 “代謝を上げたい人”にオススメ筋トレ3種
3種の筋トレを紹介、朝イチの習慣にすると◎
最初は、ペットボトルローイングで肩甲骨の間にある褐色脂肪細胞を刺激します。褐色脂肪細胞とは、ミトコンドリアというエネルギーを生む小器官を多く含む脂肪細胞で、脂肪をエネルギー源にして「熱」を作り出す力があります。また、ペットボトルを使うことで負荷をアップ。すると、筋肉もしっかり働くので、終わった後はすぐに体が、ポカポカと温まっているのを感じられます。
続くスプリットとニーアップでは、股関節の奥にある深層筋、腸腰筋を使っていきましょう。深層筋=小さい筋肉と思われがちですが、この腸腰筋は上半身と下半身をつなぐ、大きな筋肉。大腿骨から腸骨を結ぶ腸骨筋、大腿骨から腰椎を結ぶ大腰筋の二つの筋肉の総称で、脚から骨盤、背骨をつないでいます。
スプリットとニーアップでは、鼠径部を大きく動かします。鼠径部には、人間の体を通る3つの管――動脈、静脈、リンパ管が通り、この2つのトレーニングによって、血液や体液を足元から押し上げます。すると、上半身と下半身をつなぐバイパス、腸腰筋を介して、血液が効率良く、全身を巡るのです。
腸腰筋は加齢とともに硬く、弱くなる筋肉です。また、イスに座っている間はずっと縮まった状態にある筋肉。デスクワークの方は1日何時間も、縮んだ筋肉によって血流をせき止めているといえます。
特に運動習慣のない人は、意識して鼠径部を伸び縮みさせることが大切。運動によって腸腰筋の太さと柔軟性を保ち、バイパスの通りをよくする。そしてどんどん血液を巡らすことで代謝の良い体を維持できます。
こちらの運動はいつ行ってもよいですが、朝イチの習慣にすると、午前中から体も快適に動き、頭も回ります。また環境が許すのであれば、デスクワークの合間、30分に1度のペースで行うのもおすすめです。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)