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なぜ、ダイエットは長続きしないのか 「受かることが目標」の受験勉強と同じ“罠”

忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。

ダイエットを長く続けるコツは「自分を許してあげる気持ち」
ダイエットを長く続けるコツは「自分を許してあげる気持ち」

連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」

 忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。

 夏に向け、ダイエットをした人も「食欲の秋」を迎え、すっかり元通り……なんて人もいるかもしれない。なぜ、人はリバウンドするのか、ダイエットは長続きしないのか。中野氏は「目標達成」の裏にある“落とし穴”について、わかりやすく解説した。

 ◇ ◇ ◇

 夏の間はボディメイクやダイエットを頑張ってきたのに、そろそろ気が抜けて「リバウンドしてしまった!」という方もいらっしゃるかもしれません。

 多少、リバウンドしても、早めに手を打てば取り戻しやすいので問題ありません。しかし、多くの人に見られるのが、「食事制限や運動をする意欲が湧かない」「同じ方法で痩せようと思ったのに続かない」など、どうにもモチベーションが上がらない、というケース。こうして、一度はダイエットに成功しても、前と同じかそれ以上に、体重や体脂肪が増えてしまうのです。

 このような方はおそらく、ダイエット中の運動や食事の方法そのものが、苦しく、つらい経験でしかなかったのだと思います。ダイエット中、「何としてもダイエットの目標を達成したい」という気持ちだけで、本当はやりたくもない運動をしたり、食べたいものを食べなかったりと、我慢を続けていたのではないでしょうか。

 こういった方の多くは、目標数値を達成したことに満足してしまう傾向があります。だからダイエットが成功した後、解放感でドカ食いをしたり、元の生活に戻ったりで、あっという前にリバウンドしてしまう。しかも「またあんなに苦しい思いをしたくないな……」という気持ちがどこかにあるので、再び、体作りに取り組む意欲も湧いてきません。

 これは、「受かることが目標」の受験勉強とまったく一緒です。嫌々勉強を続けていたから、受かったら途端、解放感で勉強が疎かになってしまう。学ぶことが好きだったり、本当に学びたい学部に入ったりすれば、入学後も学び続けますよね。

 嫌なこと、苦しいことを続けるのは、誰でもつらいし、継続できなくて当たり前です。リバウンドをきっかけに、無理や我慢を自分に強いる生活をしていなかったか、振り返ってみましょう。

 例えば、食事制限。カレーが大好きなのに、「高カロリーだから」と目標達成まで一切食べないと決めたり、白米が大好きなのに炭水化物だから一切抜いたり。何かを極端にガマンしていなかったでしょうか? 

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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