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筋トレ効果が“無”になる恐怖? 「断りづらい飲み会」で考えるべき3つの鉄則

“割り勘負け”の概念は捨て「自分の意志を優先できた」に価値を感じよう

 第三は「参加したからといって、食べたくないものを食べる必要はない」。

 そもそも「飲み会に参加したからには、絶対に何か食べなくてはいけない」というルールはありません。「飯を食わなきゃいけないんですか? 私はもう食ってきましたよ」と、平然としていればいいんです。

 考えてみてください。飲みの席で一緒になった少食の女性に対し、大食漢の男性が「もっと食えよ!」とは言わないですよね? 他人は、あなたがどれだけ食べてようが、実は気にしていません。「食べなよ~」みたいな発言に、特に意味はないのです(笑)。もし、どうしても気になるのであれば、サラダでも食べればいい。でも、飲みの席さえ一緒にいれば、十分、務めは果たしています。お人よしになって、人が頼んだ食事まで食べる必要はありません。

 そして、酒はビールや甘いカクテル、甘いサワーを避けて、ウーロンハイ、ハイボールを飲んで過ごします。飲み会に参加しても食事さえコントロールすれば、トレーニングの成果に対して大きなダメージはありません。食事には意志を乗せる、これを貫いてください。

 ただしこの場合、飲み会に行く前に、体に必要な栄養をしっかり摂っておくことが大切です。野菜、サラダチキンやおにぎりなどを食べてから参加し、飲み会の2~3時間は酒を適量に飲んで乗り切ります。特にあらかじめ食事の内容が決まっているコース料理の飲み会の場合、高タンパク・低脂肪のおかずだけをオーダーして食べることも難しい。ですから、事前に食べておけば、空腹にもならず、余計なものも食べなくて済むので安心です。

 ここで肝に銘じてほしいのは、「食ってないのに割り勘なんて損をした!」という考えは捨てることです。そういう器の小さな考えでは、筋肉は大きく豊かに成長しません。「3000円、5000円の飲み代を払ってでも、自分の体を、意志を優先できた」ことに価値を感じましょう。

 私もボディビル選手権を直前に控えた日に、大事な方たちに「焼肉屋に行こう」と誘われ、行ったことがあります。当然、ほぼ何も食べなかったのですが、お金を払ったことに「損をした」とは全く思いませんでした。なぜならそのお金は、自身の体や意志を大切にしながらも、大切な人たちと、楽しい時間、いい時間を一緒に過ごせたことへの感謝であり、対価だと思うからです。

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岡田 隆

1980年、愛知県生まれ。日体大准教授、柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。16年リオデジャネイロ五輪では、柔道7階級のメダル制覇に貢献。大学で教鞭を執りつつ、骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌などメディアでも活躍。トレーニング科学からボディメーク、健康、ダイエットなど幅広いテーマで情報を発信する。また、現役ボディビルダーでもあり、2016年に日本社会人ボディビル選手権大会で優勝。「つけたいところに最速で筋肉をつける技術」「HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング」(ともにサンマーク出版)他、著書多数。バズーカ岡田公式サイトhttps://bazooka-okada.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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